出来事から感じられる大切なメッセージを描いたオリジナル短編小説シリーズ『if... ~もしも~』『Why?』を不定期執筆中。現在Twitter ikokoro & ikokoro_bookを発信中。ミニ短編だよ。(^^;)140以内なの!
寂しくて電話をした。声が聞きたかったのに出なかった。もっと寂しくなってしまった。寂しさは誰かで補う物じゃないのはわかるけど、人恋しい夜もある。次の瞬間、目に飛び込んできた本に手が伸びる。夢中になると人恋しさも忘れて自分だけの世界へ。寂しさとは心なのかもしれない
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それは満月の夜だった。心が突然寂しくなることがある。それは何故なのだろう。何も起きていないのに…何も思い出しているわけでも無いのに…目を閉じて大きく深呼吸をした。見たことも無い大地のその世界で、私は大きな悲しみを抱いていた。大切な人を失っていた満月の夜。

なぜあの時…

魔法辞典の事をすっかり私は忘れていたのだろ?

気がつくと白いベットで横になって私は目が覚めた。
記憶はすべてあの当時の事が鮮明によみがえる。
先生の気持ちお母さんの気持ち友達の気持ち
すべてが見えてくるのはなぜだろう?

友達はしっかり挨拶をする僕を不安に感じなかった。
それは皆、学校での友達とのかかわりに臆病だったからだ

そんな中でも元気に挨拶する僕は不安も心配も感じなかったから人が寄ってきたのだった。
皆孤独で不安でいっぱいだったんだ!

先生も子供達とうまくやってゆけるか心配をしてる。
だから元気に先生の目を見て挨拶した僕を信頼と安心だった。

お母さんも同じだった。
朝の挨拶で元気な声で挨拶が出来ているからすべてうまく言っていると感じ取っていた。
お母さんは僕が心配だからつい小言を言ってしまっていただけだった。

最終的にはうまくいって楽しい学校生活に変わったのだった。
心配する気持ちは今ならわかる。

私にも子供が二人できたから…そして孫もいる。
挨拶が出来るからうまく行っているのじゃない
本当はそうじゃない

挨拶がすべてを変える事をこの本は伝えたかったのだ!
朝の検温の時間が来たようだった。
ピンク色の天使がやってきた。

この部屋ではボタンを押すといつでも駆けつけてくれる白衣の天使だ!

「おはようございます。変わりは無いですか?」

私は笑顔で「おはようございます。爽やかな目覚めですよ!」と
はっきりとした声と笑顔で挨拶をした。

体温を測ると笑顔で足早に次の部屋へ消えていった。
忙しい天使だ。

私は枕元にある木箱を手にして改めて魔法辞典の2ページ目を確認した。
その後いつこの本を開いたのか記憶に無かったからだ。

何が書かれていたのだろう?
そして私はいつこの本を再び手にしたのだろうか?

そこにはこう書かれていた。
「物事は繋がっています。些細な事もすべてがうまく繋がりあって起きています。」

ただこの文章を読んだだけなら何を指しているかわからないだろ。
ただ流れのまま読んでいたなら…

しかし僕がこの本を開いたときはこの文章の意味が衝撃的に感じるときだった。
学校生活が楽しくて上手くいっている時に起きたのだった。

記憶は転校することになって父親と喧嘩した後だった。

「僕は転校なんて嫌だ!」と
階段をかけ上がり母親が追いかけてきた様子を思い出した。

暗い部屋で泣いているとお母さんが心配そうに駆け寄ってきた。

そして、「ごめんね。家族がばらばらになるよりは一緒のほうがいいかな?と思ってお母さんは賛成したのよ。」
と、僕に語った。なぜ僕は涙が出たのかわからなかった。

しかし今の私はわかる。楽しい友達と別れたくなかったからだ。楽しい記憶だからだ…

あの時は感じられなかった。楽しいなんて…
結局私は次の場所へ引っ越していった。

子供の僕にはどうする事も出来ない悔しさをかみ締めて
僕はその楽しかった家を後にした。

そんなシーンが蘇りその後
新しい場所での不安なスタートを迎えるための引越しの荷解きで
目に飛び込んだ木箱を開けたのだった。


…つづく
 

朝食を済ませて家を飛び出した僕は
学校に到着するまでの間
昨日の出来事を頭の中で繰り返していた。

後ろから「よっ!」背中を押して挨拶をしてきた。
いつもの仲良しのクラスメートだった。

「おっ!おはよう。」

そのクラスメートは
「何かいいことがあったのかよ~」と
僕をからかった。

そんなやりとりをしていた
その声に振り返ったのは
そばで歩いていたもう一人のクラスメートだった。

声を聞いて振り返りまたしても
「よっ!」と傍によってきたのだった。

「おはよ~」

気がついたら朝から3人になっていた。

今までは
静かに足元を見つめながら登校していたはず…

仲良く三人で歩いていると
登校生徒の流れの中では十分に目立っていた。

少し心が弾むような気持ちもありながら
楽しい登校から朝は始まっていた。

そのまま3人は
クラスに入りそれぞれが机の上にランドセルを置いた。
3人の動きが同時だった事で
それ以来クラスの皆と先生はこの三人は仲良しだと思い込んでいた。

朝お互いが見つけあうと声をかけて3人で学校へ向かった。
偶然 風邪で誰かがいない時があった。そんな登校のときも
他の誰かが話しかけてきた。

「今日はアイツいないのかよ!」

そして違うメンバーで3人になった。
お互いが「今日は遅いな!」「風邪で休みかな?」などと
思いやる言葉で始まった。

それが友達なのかもしれない。

朝から待っている友達がいると
学校へ向かう事が楽しくなる。

本当は楽しいと感じていたのではなく
孤独感からの回避できていただけだったのかもしれない。

朝は同じテンションで誰にでも「おはよう」と声をかけるようにした。

時々担任の先生も校門前で立っていた。
何かをチェックしているかのようで本当は嫌だった。
前は目をあわすのも嫌だった。

でも、先生のそばを通過する瞬間「おはようございます」と
はっきりと声を出すと先生は驚いたように僕の顔を見つめた。

先生も「おはよう」と声が変わる。
ただ感情の無いままの朝の挨拶から
意識して挨拶をする僕

誰かに向かっての挨拶に変わる瞬間、僕は気がついた。
声には心を通してしまうのではないかと…

先生はそれ以来
僕を見る目が変わった。

先生は僕をいい子だと次の家庭訪問でお母さんに言っていた。
ただ挨拶をしただけなのに…
学校が楽しくなった事と不思議な挨拶の結果で毎日があっという間に過ぎていった。

僕はしばらく魔法の辞書のことを忘れてしまっていた。

朝元気な声を出して挨拶をするとお母さんもクラスのみんなも先生も元気だと思っていく
僕は何も変わっていない。

どちらかと言えばいつも客観的に自分も周りをも見ている僕だ。
だから過去はつまらない毎日だった。
今思えば変化や何かに気がつく事に臆病になっていたのかもしれない。

挨拶をしっかりしているとお母さんも小言を言わなくなっていた。
今まではあれこれ「ちゃんとできてるの?」
「大丈夫なの?」「しっかりしなさいよ」
などといつも言われいて、もううんざりだった。


そんなうんざりした気持ちもわからなくなっていて
今回の挨拶でお母さんは学校も友達ともうまくいっていると思い込んでいた。
だから小言は減った。

不思議な事は次々に起きていった。


特別な事は何もしていないはずなのに…


先生とクラスメートと快適な時間をすごしていたら成績も上がっていた。
楽しい時間はすぐ過ぎ去ってゆく
そして楽しく忙しい時間には魔法辞典の事は忘れ去っていた。

なぜあの時…


…つづく
 

あれから60年以上の時が流れた。
もう、小学生の僕とは違う私がいる…
私は今、
年老いて白い部屋の白いシーツの上で
目の前の木箱を開いている。

人生を物語るかのように
魔法辞書は残り数ページを残すのみ
もう終わりにさしかかろうとしている。

この語りかける魔法辞書は
いつも私を見守っていてくれていた。

孤独を感じることなく
人生を共にしていた。

ここに書かれていた事は
今思うと難しい事ではなかった。

人生を謳歌する為に、
人生をどう生きる事が楽なのか?

そんな考え方を示すような書物だった。

しかしこれは
本当に書物なのか?

共に歩んできたパートナーのような物とも言える。

ページをめくると、次のページには
こう書かれてた。
「この本との出会いをもう一度思い出してほしい」

続けてこう書かれていた。
「そうです。この書物は私であり貴方自身なのです。」

私は言われるままに幼い頃の自分自身の人生をもう一度思い出していた。
白いベットの上で…
私が主人公の人生は半分懐かしくもあった。
蘇る人生のすべて。

そう
僕はこの本を家に持ち帰ったとき
初めてお母さんに「ご馳走様、おいしかった!」と声をかけていた。

それは自然と出てきた言葉だった。

その瞬間気がつかなかったけど
お母さんは僕の言葉に
びっくりしていた様子が記憶に浮かんできた。

なぜなのだろう?お母さんは喜んでいた。

僕はそれまで
「おいしかった!」と言っていなかったのだろうか?

なぜあの時 
あの瞬間僕は「おいしかった!」と言えたのだろうか?

半分恥ずかしくなって
階段を駆け上がり急いで木箱を開けると
そうあの後のページにはこう書かれていた。
「お礼や挨拶を言葉にしているかい?」
その言葉に戸惑いを感じたものの
瞬間的にさっき自分が発した言葉を振り返り
当然のようにその文章の続きを読んでいた。

「言葉は何のためにあるのか?考えてごらん。」そう書かれていた。

言葉?そんな事考えた事など無かった。
その続きがあった。
「YES・NO・わからない・どちらでもない」
「気持ちを伝える事と挨拶ははっきりと言葉にしてごらん。
素晴らしい不思議な事がすぐ起きるよ。」

僕は言葉について初めて考えていた。
お母さんと何を話していたのか?
学校で言葉にしていたのは何か?塾では?

「おはよう!」とお母さんに言われても黙っている事が多かった。
塾ではもちろん
友達との挨拶は「よおっ!」

父親とは顔を合わせると
小言ばかりだから逃げていた。

ま!よくわからないけど
明日は挨拶してみよう。
何も起きなければこの本は返しに行こう!



年老いた私は
木箱に蓋をしながら白いベットで
少年の頃の自分を思い出していた。

この本を手放そうとしていた時の事を…

どうでもいい本なら気にしなくてもいいのに
すでに何かを期待しているからこそ
反抗して返しに行こうとしている少年の姿の自分

無邪気であどけない姿が
今の自分からは想像が出来ないが
あの時 この本を手放さなくて良かった。

そう思いながら木箱を静かに枕元に置いて眠りについた。
過去をもう一度振り返りながら…

過ぎ去った少年の日の僕は翌朝
いつもの様に目が覚めて階段を駆け下り
おかあさんに「おはよう!」と声をかけ
朝食を食べて学校へ急いでいた。
本の言葉を試すために…
初めて母親の目を気にしない朝を迎えたのかもしれない。
今、のびのびとした自由な僕の世界が始まったのかもしれない。

…つづき
僕はゆっくりと『魔法辞典』の表紙をひらいた。

その本はページの端のほうが茶色く黄ばんでいる。
年代を感じさせる古い本だった。

裏の表紙をめくって
いつ出版されたのかを確認してみた。

作者も気になった。

しかしそこにあるのは
直筆メッセージだけだった。

そこにはこう書かれていた。

「人生は自由で素晴らしい。
しかし求め探求しなければ鎖に縛られてしまうだろう。」

その時の僕には
その意味はさっぱりでわからなかった。

人生という言葉の意味さえわからないのだから・・・

そのメッセージの下には
『手にしたあなたへ…』と書かれている。

僕?

ま~そんな事はどうでもいい
早速表紙から1ページをめくる。

「ようこそ!この魔法辞典の持ち主の君へ」

僕にこの本は語りかけていた。
次にこのような事が書かれていた。

「この本との出会いを忘れないでください。」

「きっといつの日か貴方はこの本との出会いを思い返す時が訪れるだろうから…」

いきなりの本からの
お願い事に少しだけ僕は驚いていた。

語りかけてくる本なんだな~と
子供だった僕は不思議と
素直にその日のこの本との出会いを回想していた。

目を木箱に向けると
すべての出来事が鮮明に思い出された。

おじいさんの笑顔と
「まいどあり~」の声も鮮明だった。

その瞬間に何の意味があると言うのだろう。
僕は何かを期待していたのかもしれない。
ドキドキわくわくしていた。

古本屋のおじいさんが
木箱に入れた瞬間も僕の心は
いつもと違う何かを感じていた。

いつもと違う。。。
いつもとは何だろう?
学校と塾の時間?

実は学校の友達との過ごし方にも
ドキドキした感覚は消えていた。

新しい発見も
謎も無いまま毎日を過ごしていた。

数時間前のこの本との出会いを思い出すだけで
心がゆれるのを感じている僕がいた。

2ページ目を開こうとした瞬間
「ご飯が出来たから早くべなさい!」とイライラした
お母さんの声が聞こえてきた。
僕は、慌ててt魔法の辞典を閉じ木箱に入れたていた。

なぜか僕は、その木箱を
机の引き出しの奥にしまい込んでいた。

なぜ隠すのか?
そんな衝動的な行動もおかしかった。
無意識に秘密にする行為。
僕は”魔法”と言う言葉に
今思えば魅了されていたのかもしれない。

魔法とは…
「人間の力ではなしえない不思議なことを行う術。魔術。妖術(ようじゅつ)。」

そんな事を
食事中考えながら口を動かしていた。

今まで自分が何も考えることなく
食べていた事にも気がついた。

他の事は考えていなかった。
気にしていたのはお母さんの様子ばかり。

お父さんは帰りが遅いから
ほとんどは僕と妹とお母さんの3人で食事だった。

しかし今日は違っていた。

本の言葉が気になって
本との出会いを回想していた。

「ご馳走様!おいしかった!」と
言葉にして
階段を駆け上がり
2階の自分の部屋に飛び込んでいった。

机の引き出しを手前に引くと
木箱が僕の目の前に登場した。
次は何が書かれているのだろう。
とても気になる。
僕の心のワクワクが再び始まっていた。

・・・つづく
塾の帰り道だった。

小さな古本屋の前を横切ろうとした瞬間
僕は、『魔法辞典』と言う小さな本と出会った。

その本が僕の人生に大きな変化を与える事になる。

今、過去を振り返っても、
あの時なぜあの本に気持ちを引かれたのかわからない。
まるで本が僕を呼んでいたかのよな気さえする。

あの日の僕は
小学1年生だった。
母親は僕を沢山の習い事に通わせていた。
だから、毎日は忙しく、母親と話す時間も無かった。

朝起きて学校に行き
学校から帰ってきたら塾に出かけて
帰りはいつも夕暮れだった。

そんな毎日を繰り返し、
ただいつもの日課をこなしているロボットのよな自分だった。

そんなある日
小さな古本屋の前を横切ると
ほこりをかぶった手のひらサイズの小さな本に目がとまった。
「魔法辞典」と言うタイトルが目に飛び込んできた。

国語辞典は知っている。

でも魔法と言う漢字をまだ知らなかった僕は
何か大切な事が書かれているのだろうと
手にとって裏表紙の値段を確認してみた。


すると100円と言うシールが貼られている。
偶然ポケットに100円玉が入っていたので
何も考えず中を見る事もしないまま
店の中に入って僕は会計を済ませようとした。

店のおじいさんは
僕の顔を見て満面の笑みで
「本が主人に出会えて喜んでるよ、まいどあり~」と、
その古い本のほこりを綺麗にふき取って
なぜか引き出しから出した木箱に入れて僕に手渡した。

その木箱は
まるで宝物を保管するもののよな
古い木目が刻まれていた。

僕は家に持って帰ると、
まず国語辞典で"魔法"の意味を調べた。

そこにはこう書かれている。

「人間の力ではなしえない不思議なことを行う術。魔術。妖術(ようじゅつ)。」

。。。。


そんな術の辞書とは一体何だろう?
僕の心は高鳴っていた。

ゲームやアニメの世界のような言葉の内容でもある。
誰の心もドキドキと踊るのは当然だった。

僕は久しぶりにドキドキした。

心のどこかで
不思議な物語が綴られた
古い本なのかという予感もよぎっていた。

ゆっくりと木箱を開くと、
中からは何やら、薬草の香りが漂って来た。

それは木箱からなのか?
本からなのかわからない。

木箱のふたの裏には「ようこそ」と書かれている。

木箱から本を取り出すと箱の底には古い刻印がされていた。

模様の様なもので3つの円が重なり合っているような形
そしてその中心から光が溢れているようなそんな刻印だった。

その刻印と同じ模様が本の表紙にもあった。
やはりこの木箱はこの本の入れ物のようだった。

僕はその1ページ目を開く事にまったくためらいはなく、
どちらかといえば
忘れかけていた心の中の冒険に再会したような…
そんな衝動を感じていた。

僕は何を期待していたのだろう。
そしてなぜ心が躍っていたのか?
今振り返っても謎の感覚や衝動だった。

僕はゆっくりと『魔法辞典』の表紙を開いた。


・・・・・つづく

仕事が終わって・・・
終電数本前の時間の電車を降りて

夜道を
自宅に向かって歩いている女性

今日はなんだか冷える
春なのに夜だからかな?

足早に夜道を歩いて
バス停から自宅まで歩いて10分
その10分が早く感じる時と
長く感じる時がある

今日は遅く感じる時だった。

いつもは携帯を眺めながら
メールに返信したり
メールを読んでいたり

友人と話しながら自宅までを過ごしているのに・・・

今日に限って
こんな時間だから電話も出来ず
足早に自宅に向かう

あたりは商店街の中
人気は無いけど
傍に小さな家が立ち並び明かりは十分だった。

しかし
そんな家庭のぬくもりの商店街は
一瞬で女性の心を不安に包んだ。


・・・

 

同じような速度で近づく足音

コツ コツ コツと革靴の音が
商店街に響き渡る。

それは女性だけのものではなかった。

その足音をかき消すように歩く人の気配

それでも
何か人の存在を感じる

何が恐怖に陥れるのか?

闇ばかりではない

人間の脅威ほど
恐ろしいものはない事を皆知っている。

女性は足早に自宅へと向かった。

ほんの少し早く歩いて(耳をすましながら・・・)

明らかにその足音は聞こえる

そして周りには誰もいない。

自宅が見えてきたと思った瞬間

ほっとしたのもつかの間の出来事だった。

何かが大きく体当たりしてきて
足をくじいて倒れてしまった。

「ぎゃーぁぁぁぁ~!」

恐怖のあまり目を閉じたまま
身動きが取れなくなってしまった。

誰かが走り去ってゆく人影がほんのり見えた
でも
恐怖で涙が出てきて
視界は揺れていた。
そこへ後ろから走り声を掛けてくれる女性の声

息を切らしながら声を掛けてきた。
「ね~~ぇ大丈夫?」
「立ち上がれる?」
その女性は全身を点検するかのように
引きずる足をあちこち軽く押さえて
「あ~ちょっとくじいたかもね~」
「でも骨には異常ないから!大丈夫。」
「帰ったらシップしておきなよ。」

私は
全身震えが止まらなくて
小さな声で「はい」としか言えない

「ね~何か捕られなかった?」
「何もされなかった?」
私は小さくうなずくだけだった。
「じゃ~よかったわね。」

声を掛けてくれた女性は優しく気遣ってくれて
「家はどこなの?」との質問にゆびを指す私。
ゆっくりと
マンションの前まで付き添ってくれた。

小さい声で
「ありがとうございました」と頭を下げたものの
震えが止まらなくて
それ以上言葉も浮かばないまま

私は振り返ることすらしないまま
恐怖のあまり
その女性の姿を見る事はなかった。

部屋が明るくなり
気がつけば自分の部屋に座り込んでいた。

どれくらい座ったままだろう。

声を掛けてくれた女性の声しか記憶に無い。

「大丈夫?」あの言葉だけは思い出せる。

ぶつかってきたのはどんな人かさえわからない

それが本当だったのか?

それが本当に起きたのかどうかの証は
くじいた足の痛みが物語っていた。

足をさすりながら
シップをした自分の足を見つめて
明るくなった次の日の朝も
思い出すと全身が硬直して
震えが止まらなかった。


その日から
夜道は恐怖に包まれる帰宅に変わった。
出来事は全身に記憶として残されているかのように
夜道を通るたびに走り出してしまうのだった。

気がつけば
夜外に出られなくなっていった。

そしていつしか
外出も仕事も出来なくなり
部屋に閉じこもる日々が・・・

こんな生活はいけないと想い
嫌な帰宅の道を回避する為に引越しもしてみた。

でも・・・
恐怖は消えなかった。

「なぜこんな事に
巻き込まれたの?」

「なぜ?私が・・・」

自分ではこんな生活をしていてはいけないと
そう思っても恐怖は夜になると心を凍らせてしまう


そんなある日
同級生の友人が部屋に訪問
元気が無いことや外出が出来なくなったうわさを耳にして
心配で来てくれたようだった。

今まで
誰にも
そんな詳しい経緯を話してはいなかったのだが
友人は何も躊躇もしないで
質問してきた。
「何で外に出られなくなったの?」
悪気も無く聞かれて
「実は・・・」と数ヶ月前に起きた
恐怖の話を涙ながら話していた。
なぜ涙が出るのか?わからない。
人前で泣いたことなどないのに・・・

その友人は
「あのさ~その声を掛けてくれた女性は誰なの!」
「その人すごいよね~」
「やさしいと言うか!」
「親切と言うか」
「しかも貴方は「はい。」と指を指しただけ」
「同じ女性だよ!」
「その後 一人で貴方を送った後帰ったんでしょ」
「すごくない!」
「私にはできるかな???」
「ね~どんな女性なの?」

「は?」

私は目が点だった。
なんだか怒れてきて・・・
「あのさ~」
「恐怖を感じて欲しいんだけど~~~ぉ」
「怖かったんだからね~」
「痛かったんだからね~」
気がついたらぶつけていた。

心配して来てくれた友人に対して・・・

「あ!」

・・・

なんだかバカらしくて
大笑いしてしまった。

「あははははっ~~~」
二人でなぜか大笑いしていた。

私はいつしか
被害者に陶酔していたように
自分を客観的に感じていた。
そしたら笑えてきて・・・

その瞬間
疑問に包まれた。
「だれだったんだろう?」あの女性。

二人で記憶をたどって話をフォーカスしてみたけど
着ていた洋服すら全く記憶になった。

「身長は?」
「髪の長さは?」
「目は大きいの?」

質問攻めにあったけど
何も記憶に無かった。

ただ・・・
声しか覚えていない。

 

「大丈夫?」と・・・その声は優しさだけではなく
芯の強さや安堵感も感じていた。

ほっとしたから立ち上がれたのかもしれない。
そう・・・
「ほのかに柑橘系の香りがしたわ!!」
いい香りだったもの~~~

あの香りと声は想い出せるのに~

友人はイタズラな笑顔で私を見つめて

「よし!探さない?その香り!」

なんだかワクワクして
気がつけば香水の専門店の前に私達は来ていた。

「きっとOLでお洒落な香水だと思うのよね~
柑橘系さえわかればプロにお任せ
後は運と偶然しかないわね。」

柑橘系を店員にそろえてもらい
ドキドキしながら香りの記憶を蘇られていた。

「ん~~~なんだか違う」
「違うな~」
沢山の香りで
鼻の嗅覚がおかしくなるたびに
なぜかコーヒーマメの香りをかいでトライして時間を過ごしていた。
店員さんの協力で
何種類の香りを嗅いでいただろう

「あ!これかも・・・」

もう一度嗅覚をクリアにして・・・
「あ!これだわ!!あの女性の香り」

「すいません!これ下さい!」

驚いたのは友人だった。
「え!お買い上げなの?」
「知りたかっただけなのに・・・」
「その人になりきるつもりね。」笑顔であきれている友人

その香りは
いつもその彼女が傍にいるような気がした。
そしてそんな女性になりたいと思うかのように憧れでもあった。

しかしいつしか
その香りは夜道も暗がりも忘れさせてくれていた。
その恐怖の瞬間よりも
もっと大切な事をその香りから(女性は)教えてくれたような気がした。
それを見つけさせてくれた友人にも感謝。
同じ香水をプレゼントしたけど好みが違ったらしい。

 

今の私に必要なものは
声しか知らないけど・・・
その人が使っていた香りだった。
やさしさや勇敢さがいっぱいつまったこの香り
それがいつしかお守りに変わっていた。

 

数年後
困っている人に気づいたら
私は「大丈夫ですか?」と声を自然と掛けられる女性になっていた。
引きこもっていた私はもういない。

嫌な出来事だったけど同時に素敵な人との出会いも起きていた。
(しばらく気がつかなかったけど・・・)
他人からの恐怖  他人からの親切 友情 


******

悲劇から
目を背けないでほしい
悲劇の中に大きな”気づき”があります。

全ての出来事は
意味があって起きているようです

悲劇から何かの”せい”にすることは
抜けられない渦に巻き込まれるようなものです。

その出来事から
貴方だけの感じる全てを受け取ってください。
悲しみの裏に愛があります。
苦しみの裏に愛が隠れています。

その愛を
見つけてください。

強くなれるから・・・
何かを見つけ出せるから・・・

***********

 

私達はみんなたった一人で
この世に存在している訳ではない。
無意味に誕生している訳でもなければ
ただ呼吸する為に物質世界に舞い戻った訳でもない。

*******

今まさに
心の声と会話している存在がここに・・・

ここは言葉では表せない世界
感覚で言えば…
不安の無い
安らぎで包まれた世界に
心の声は存在する。

音があるのかどうかさえもわからない
そこはインスピレーションの世界のようでさえある。

思うままに
心のままに

心臓は存在しないけれど
心は永遠に生き続けている世界

想いの強い人は
全てを決められる。
ルールの中で動き出せる。

しかし

個の想いに迷いがある場合は
サポーターが現れる。

そのサポーターにも
ルールがある
存在として問うだけ
勧誘はしてはならない。

自己意思が最大の鍵だから・・・

 

重力も感じないまま漂う
風も香りも無い世界
安らぎと
心地よさにつつまれ
いつまでも漂う

それはいつまでも続かない
”我は何か?”と
必ず気づき始めるから・・・

その瞬間が訪れる。

心地よさの世界も
心は冒険したいのかもしれない。

そして

ひとつの思いの
目覚めの瞬間がやってきた。

ここへ来て
どれだけの時がながれたのだろうか?



”私は・・・誰”?



その空間に存在する
全てに響きあう
やわらかな振動

その瞬間

過去の扉が開く

そう想った瞬間から
記録された記憶が蘇る

遠くにある大きな光が
トンネルのように全てを包み込む

記憶のスピードは上がり
誕生から終わりの1ページまで振り返る。
心の中だけで・・・
想いの中だけで・・・・


そう…
私は生まれた。
そして成長して家族を持ち
年老いていった。
そこからベットに横たわる日々が続き
パートナーに見送られて・・・
私は永遠の眠りについたのだった。

永遠の眠り・・・

永遠

 

それは違っていた。

どちらかと言えば
永遠の世界はこちらで
それまでに体験した記憶は残っていた。

言葉には出来ない感覚が想いには残っている。

1ページの体験の場所への旅だった。

地球と言う世界

人(人間)から見た生活(生き方)

心の痛み
喜怒哀楽
欲望や不安の中から見える喜びや楽しさの感覚

その感覚は
この永遠の世界では作られるものではなかった。

ひとつの箱庭での体験なのだから・・・

そんな箱庭での体験にも関わらず
葛藤と苦しみで生きることが大変な人々を思い出す

そして振り返っている。

最終的な死の手前での不安
あの不安はどうすることも出来なかった
悲しみと別れで心の苦痛が大きくもあった。


沢山の不安に包まれた地球を感じる。

なぜ人は恐怖に包まれてゆくのだろう?
この感覚を忘れてしまうのだろうか?

誕生と共にある死
死についての理解が出来ないからこそ
現実だけを信じる世界なのを深く感じる

しかし
このままでは・・・

不安の世界だからこそ
この記憶さえ忘れてしまうのかもしれない

生きる意味は
誕生秘話に繋がっている事を思い出して欲しい。

強い思いが生きている間に
無意識が目覚めて心にサインを送る

それは
生まれてきた理由を探させる
旅の答えはここにあるから・・・

ここにいれば見つけ出せるのに
あの世界では思い出せない

気がつけば
物質世界に追われて
気がつけば終わりを迎えてしまう。

沢山の心が限界を超え
舞い戻る者や帰る道を見失うものもいる。

本当の自分を見つけ出せず
生まれてきた理由も探せぬまま
時を終える。

もう一度チャレンジしてみよう
今度こそ
物質の世界で自分を
見つけ出すことが出来るはず・・・

この
今の自分を・・・

そう考えると
どれだけ過ごしやすいだろうか?

もっと必要なことが
出来るような気がする。

地球にとって・・・

人にとって・・・

必要なことを
意図も簡単に出来るような・・・


生活の不安のなかで
いつか目が覚める瞬間が
必ず・・・


想いは振動となって広がってゆき
まばゆい光に変わっていった。

心の中で問いが現れる。
自分の中心から母なる声を思わせる問いが・・・

「現実の世界は
良くも悪くもリアルです。

貴方が真実に目覚めた瞬間から
それを阻止する力も強力になります。

それでもその世界で
体験するだけではなく
この真実を伝えることを
強い思いで貫こうとするのなら
そのサポートとして
多くの援助者が現れるでしょう。

しかしその道は容易ではありません
歴史がそれを物語っています」

 

そう感じた瞬間

多くの共感とともに
何かを感じる振動が伝わた。


その振動は
同じ波長をそろえて
心の奥底に共鳴できるように繋がっているのを感じた。

なぜ何度もチャレンジするのかわからない
でも魂がそうしてしまう。


そう
こんな事を永遠に何度も繰り返しては
挑もうとする魂がここに存在している。


何度も・・・

 

現実世界では
何処に生まれてどんな環境から始まるか?
それは謎
しかし無意識の世界のシナリオは永遠に計算しつくされている。

それでもここは(地球は)
欲望の星でもあり迷わされて道をそれてしまう
人はいろいろな方法で道しるべを置いて消えていく
歴史の中でそれが物語り
何かを残してゆく

またそれをたどり
自分の信念と無意識の心の振動を信じて
進むしかない。

それがこの世界の歩み方なのだから・・・

まばゆい光に
そして恐怖と不安で大きな泣き声を上げていた。
そしてここに勇気ある命が地球に誕生した。


そう
今日も多くの命が地球のいたる場所で誕生している。
一人ではない多くの魂と共に・・・

まず同じ振動の心の友を探そう。

偶然の中の出会いから・・・
心の指し記すままに・・・
エゴと言う汚れに気をつけて・・・

私達は皆 目的を持って
誕生している。 

心は

いつでも

どんな時も

貴方にサインを送っている
貴方に貴方自身の本当の心を伝えたくて・・・
無意識の世界からサインを・・・
そのサインはあらゆる瞬間にも示されている。

でも
気がついてもらえない

内面である心からサインを送ってみたり
感情をほんの少しだけ揺さぶってみたり

心から飛び出して
他の人を引き寄せ心を高ぶらせてみたり
気づいて欲しくて偶然を起こし飛び出す。

でも
わかってくれない。

どんどん闇が迫り来る
心の闇は身動きを封じ込める

そんな闇の瞬間でも
無意識の扉が光り輝いて
飛び出す時がある

そう

まさに
この女性のように・・・


    ***********

彼女は自分探しをしていた。

あまりに忙しく色々ありすぎたせいで
なんだか自分が嫌になってきた。
自分は何をしているのだろう?
私は・・・・

心と向き合う為に
休日ゆっくり過ごす為に約束を断り
部屋の掃除 洗濯も済ませて
いつものTVや電話・インターネットから自分を切り離し
静かな音楽を小さな音量で流して
大好きなゆり椅子に腰掛け
大好きな黄色いひざ掛けをかけて
全身リラックスしている

そんな時は
こうして、心と向き合う事が一番
自分の人生の行く道が見えるような気がしたからだ。

実際そんなものが見つかるかどうかはどうでもいい
とにかく現実の人の流れや
やるべきことの流れに
巻き込まれ過ぎていた部分を
引き離したかっただけなのかもしれない。

目を閉じて
何度か深呼吸をすると心がザワザワしているのを感じた。
そのザワザワとは感情だった。

今日、せっかくの約束を断ってしまった彼のことが一番に出てきた。
彼は怒っているかな?
心配?不安?
断ったことに対する不安なの?
もっと心はざわつく
違う!
彼との将来の不安なんだ。
なぜ?心はどこまでも正直だった。

付き合って2年
このままでいいの?と問いかけていた。

・・・

違っていた。
私は何か別のものを持っている。
夢見ている。

その何かとは”傍にいつもいたい”という気持ちだった。

すると
なぜだか涙が流れてくる。

素直な気持ちに気がついたからなのかな?
そんな気持ちに・・・

心には不思議と感情が正直に答えていく。

それも激しさがあるわけでなく
気がつけば静かにきえてゆくよう。。。

気持ちは彼に集中していた。
”傍にいたい気持ちを”ただ待つものなのか?
彼から言われるまで・・・

ひたむきな女性を演じているだけで
それは本当の私なのかしら?

そう、今、”傍にいたい”と言う
思っていることを伝えるべきなのか?

彼は知っているだろうか?

気持ちは言わなくてもわかるものだろうか?

言葉は何の為にあるの?
そうじゃない!
言葉は伝える為にあるはず。

想いは言葉で伝える為にある。
想いは自分だけのもの・・・

想いは・・・
見えないかもしれない。

見えないからプライバシーがあるのかな?

もし思っていることがわかってしまえば・・・
プライバシーが無くて丸見えだわ!
なんだか恥ずかしくなってゆく・・・

思考は何処までも
永遠に問いかけになって・・・

・・・


わからない事だらけで
パニックになってしまいそうだった。

今日の想いを今夜正直に話してみよう。
そう決めたとたん身体の力が抜けていった。
なんだか軽く感じられる。

ありのままを・・・
そう
”傍にいたい”と・・・

すると

思考は突然 過去の1シーンへ飛んでいった。
私だけの思い出・・・
過去へ・・・


気持ちを伝えないまま別れた過去の彼
”わかってくれない”そんな気持ちを抱えたまま
「もういい!」と終わった最後の日の瞬間だった。

今ならわかる
なぜだか全てが・・・
傍にいたい気持ちが言えないまま
好き勝手に自由にしている元彼に対して
気持ちも想いも伝えないまま別れたのだった。

あの頃の私は今より素直じゃないから
そんな気持ち自分でもわからなくて・・・
”わかってくれない”と言う怒りは
今より表現していないからわからないだろうな~

と・・・
今の私は冷静に見つめることが出来た。

なぜだか
懐かしい気持ちと
そんなこともあったという恥ずかしさも・・・


気持ちを伝える事が
大切だということをしみじみと心で感じていた。

(どう表現するかだろうけど・・・)

。。。

 


気がつけば
記憶はどんどんさかのぼり
小さい頃の自分の姿

母親に「この洋服どう?」ときかれて
小さく首を縦に振ってうなずいていただけの自分。
気持ちが伝えられないまま買ってもらえず
それを永遠覚えていて
「あの時欲しかったのに買ってくれなかった」と攻めていた私の心
それは違っていた。

 

またしてもため息。

 

欲しくても伝えていなかった
そんな自分自身の姿だった。

 

後から後悔
「は~っ。。。」
つい、ため息が出てしまった。

 

「それくらい母親なら気がつきなさいよ!」と想いつつ
「わかるわけないか!」と受け入れてしまった。
なぜなら
目を閉じていた私の目の前には
無表情の自分の幼い姿が蘇っていた。


隣ではその姿を見てどうしょうか悩んでいる母の姿。
おかあさん可愛い!
つい噴出してしまった。

若い母親の姿から
戸惑っている様子まで感じられた。
子育てに一生懸命の母の姿。

 

すると母親に対しての
今までのわだかまりのようなものまで
溶けてゆくような感覚にさえなっていた。

 


今日お母さんに電話してみよう。
「元気かな?」
用事など無いけど声が聞きたくなっていた。

すると


・・・・


次はお父さん!
あら!私を抱いて喜んでる。
これまた若いお父さん。
今じゃ疲れたオジサンなのに・・・・

私の顔を見つめて喜んでる。
何でそんなに見つめるの?

 


え!????

 


ちょっと気持ちがひいてしまった。
気持ちがひいてしまうと
思い出のシーンまでひいて見つめてしまう。

 


なんだ!
私が赤ちゃんだった時のシーンなのね。
その父親の笑顔からは
心から喜んでいるのが感じられた。
愛おしさや誕生の喜び
私は生まれることを望まれて
愛を受けているのをしっかり感じ取っていた。

口うるさい父親で嫌いだったのに・・・

 


今ならすごくわかる
なぜだろう????

すごく心配しているから
大切だからこそ口うるさいのだと・・・

なんだか
今までの両親への見方が変化してしまう!

 

と・・・目を開いて
いつもの我に返っていた。
成人した私の一人で暮らしている自分の部屋
そしてその瞬間
おかしなことに気がついてしまった。

記憶

元彼の記憶ならまだしも・・・

なぜ
赤ちゃんの時の姿の記憶がいきなり遠くに見えたのか?
そして私の心が両親の気持ちへと繋がって感じられたのか?
なぜリアルに両親の本心が”わかる”のか?

両親の心(気持ち)と私の心が繋がれば分かり合えるのに
今までなぜ分かり合えなかったのか?

相手の気持ちを感じようとしなかったからなの?
なぜ?

そんな疑問を掻き消すかのように
次の衝動は両親の声が聞きたくなっていた。

 

「あ!もしもし~おかあさん。元気だった???」

「うん!うん・・・・お父さんは?」

 

    *********** 

心のサインを受け取っていますか?
素直な心で見つめられていますか?
記憶も感情も素直な気持ちがあって繋がりあうようです。
繋がりあう心
それは全てひとつだと言う証なのかもしれません。

誰もが
人との関わりを見失った時
孤独感に襲われる。

その孤独感は
無気力を招き、自分が誰かさえもわからなくなる。

目の前にいる貴方を
必要としている人さえ見えなくなる。

誰もが、いつか起こりうるそんな瞬間
貴方の心は”闇”に打ち勝てるだろうか?

闇の手招きに身をゆだねてしまわないだろうか?

この世に生きる意味を見出せるだろうか?

実は
意味など見出せる人は少ない

とても奥深い、人の関わりの大切な意味など
その瞬間だけでは見つけ出せない

過去と未来をつなぐ今を見つめなければ・・・

今だけに囚われている人
過去に囚われている人
未来に囚われている人

その逆で
その全てから遠ざかり逃げている人もいる


本当の答えは何処なのだろうか?
 

************
 

どれくらいの時間
この男性は歩き続けているのだろうか
雑踏の中を
何かを見つめる訳でもなく…無表情で
肩の力を落としてただ歩く
通りかかった人の流れに押し流されて
すれ違う人に肩がぶつかっても
感情が揺れることさえないこの男性は
今まさに人生の道を迷いさまよっている。


険しい山では、方向もわからないままただ目的も無く
歩いている人がいる
日差しは地面には届かない
湿った草木をかきわけ
ひたすら歩きさまよう人が・・・

涙を流す感情も
怒りも
恐怖すら無くなって
ただ引き込まれるように
人生を終わりだと思いこみ
闇の手招きの道へ誘われてゆく

心の終わりなど何処にも無いのに・・・



どれだけ都会の雑踏を歩いていたのだろう
その男性は、今を生きている人とは明らかに違う空気をかもし出している。

まるで自分が空気にでもなったかのように彼は存在している。
町はどんどん暗くなり人通りが少なくなってゆく
男は歩き疲れていることすらわからない

気がつけば雨が・・・
どんどん気分は落ちてゆく
運命は自分を本気で見捨ててしまったようにも感じる

何もかも終わりへと導いているようだ

そんな気持ちが包み込んでゆく

小雨の中
濡れたベンチで男は、雨の音を聞きながら、座ったまま動かなくなった。

まるでこの一瞬でさえ試されているかのような・・・

この寒空の雨をどう感じるのかを・・・
寒さを逃れて帰ろうとするのか?
雨を避けて帰ろうとするのか?

帰る場所へ導くきっかけは人それぞれなのかもしれない

しかしこの男性は違っていた。

 



そして…
何処かの駅のホームでは
何本もの電車を見過ごしてたたずむ女性がいる

彼女の耳には終電のアナウンスが聞こえていた。
今夜はいやに人が多い
終電で帰る人が行き来している

どれだけの人が彼女の傍を行き来したのだろう。
それでも誰もそんな女性を気に掛ける人はいない
誰もが自分の人生の道に没頭していた。
他人の道など興味が無い
例えその人が道を切断しょうとしていても・・・

彼女はその最終電車の後方へと引き込まれるかのようにゆっくりと歩いていった。
人がいつもより多いことが何かのサインだったことを彼女は知らない
通常の引き止めるサインでは彼女には通じないのだ。
しかしこの女性を突き動かしたものは通常のものではなかった。

 

それぞれの人生を終止符へと
手招きしているパワーはここにも存在していた。

雨が降り始めていたことすら気がつかないまま
森の中をさまよう人
時折大粒のしずくが落ち葉に落ちる音が聞こえる。
全てを雨で洗い流すような、音すら聞こえない空間
陽は落ちてゆき
暗がりの中
大木の下で座り込んだままの男性
雨などどうでもいい
闇など何も怖くない
もうどうでもいいと目を閉じた。
寒さが骨身にしみてくる
その震えも眠りに変わった

その人はまるで世間からの落ち葉のようにここにたどり着いた。
風に流され終焉をこの大木の下で
そう選択した瞬間だった。

全身の力が抜けて眠りに入り
どれだ時間が経ったのだろう


「パキッ!」
激しい音で目が覚めた。
現実に引き戻されたのだ。
気がついたとき目を見開いていた。
目を開いても薄暗く何も見えない中
力が抜けていた全身が
疑問と恐怖に包まれていた。

恐怖は人を動かす。

男は走り出した。
あても無く
気力が無かったはずなのに・・・
目的も失って終わりにするはずなのに・・・
どれだけ走ったのだろう

熱くなった体からは湯気が立つほどだった。
目指すものは小さな光だった。
気がつけば
小さな山小屋にたどり着いた。

扉を開けると・・・
そこにはずぶぬれの男性がひとり
驚いたようにこちらを見ていた。

言葉は要らなかった。
同じ事をしてここにたどり着いたのだとすぐに感じ取れた。

しばらく無言だった二人は
火をおこして何時間も語り合っていた。
そこは避難所として使われる場所で
時に命を救う場所と呼ばれる無人小屋だった。
本当の命の恩人は
恐怖心だったのかもしれない。

恐怖心が人を導くことも時にはある。

 


その頃 小さな公園のベンチの下から
か細い音が耳に入って男性が覗き込んでいた。
小さな子猫が全身ぬれたまま震えている。
男性も濡れている。
子猫を抱きかかえると
まるで自分自身を見ているかのように涙が溢れてきた。
感情は捨ててしまったはずなのに・・・
「おうちへ帰ろうか。」
震える子猫を抱きかかえると
まるで大きな目的を見つけたかのように
その男性は足早に公園を後にした。

彼に生きる目的を見つけさせたのは
暗がりや雨なんかではなかった。
自分と同じ怯えた小さな存在だったのかもしれない。
自分を必要としている子猫だったのかもしれない。

 

最終電車のアナウンスが流れ
女性は静かに歩き出した。

静かに歩くその反対側から
女性に激しくぶつかる男性が・・・
酒臭く酔っ払っている男性

最終電車が入ってくる瞬間に転んでしまい
女性はひざの痛みで我に返った。

その瞬間電車が入ってきて
女性の髪を風がなびかせていた。

ほんの一瞬の出来事だった。

男性は何度も女性に謝っている。
しかし彼女は動けなかった。
座り込んだまま涙が溢れてきた。
なぜだか笑いも同時に込みあげてきて体中が熱く感じる。

酔った男性は座り込んだ女性を放置できず
いつまでも謝っている。
泣き笑いする女性を放置など出来ない。
最終電車はそんな二人を後にして消えていった。

静かなホームは
男性の謝罪の声がいつまでも響いていた。

週末の終電のあとは
早朝の電車まで時間をつぶすためにファミレスが定番だ。
その後 謝罪と共にその男性は酔いを醒ます為にもファミレスでその女性と時間を共に過すのだった。

彼女を救ったのは普通の人ではない
酔っ払いという普段は厄介な存在が
彼女の時間を共有する必要不可欠な存在になっていた。


人生にはいろんな瞬間がある
その瞬間、心を響かせる”変化”はその瞬間に起きる偶然。
その偶然は何処からやってくるのだろう?

ある日
仕事が早く終わり
その現場が実家に近いこともあり
突然、実家に立ち寄りました。
母親の様子も同時に見たくて。

「おじゃま~ただいま~」

それが私たちが実家に帰ってきた時の挨拶です。
玄関を入ると部屋の奥から突然栗毛色のコリー犬が飛び出してきました。
驚いた私は部屋を間違えたかと想いました。
その犬は勢い良く飛び出してきたものの、一瞬のうちにUターンしてまた消えてゆきます。
そして遠くからこちらを見ている。

その後から母親が出てきて
「ご飯は食べたの?」と歓迎してくれました。

そのコリー犬はもう立派な成犬でした。
確か数週間前訪ねた時、犬はいなかったけど?
母親に犬をどうしたのか?尋ねると
「誰も飼う人がいないから預かっている」と…
でも同時に
「なつかなくて困っている」とも言っていました。

どうやらこの犬は
いろんな家を渡り歩いているようでした。
詳しくは聞きませんが、すでに母親も手を焼いている様子
呼んでも傍に来るけど怯えながらなので触れさせてくれません。
ビクビクした様子は動物も子供も同じです。
過去に何があったのかを物語る犬コリー犬でした。
悪さは一切しません。
しかしなつかないしぐさは
ペットとしては
問題あるのかもしれません。
それも仕方がないのかもしれませんが…

観察する為にしばらく傍にいました。
休むことを一切しません。
でも寂しいから傍にいます。
触れられない距離に…
テレビをみながら無視していると
その犬は何も起きないと感じたのか、ゆっくり座り始めます
しかし座っても私が動くと犬も動きます。
いつもビクビクしています。
そしてすぐ逃げる姿勢をとります。
でも、こちらを攻撃しようとはしません。

毛並みも身体も綺麗な犬でした。
しかし目つきは人間と同じ
正面を見ない犬でした。
興味ないふりをしながら耳だけこちらを意識して
目は横目で見る姿勢。
私はなんだか笑えました。
犬も人間も同じなんだと…

当時、ボランティアで
親のいないちびっ子の遊び相手をしていた私は
その犬とちびっ子達のココロを同時に感じていたのかもしれません。
子供達は事情があってその施設にいます。
その理由は知りません。
ただ3~4歳までの子共達は皆性格が違いました。
同じ年齢なのに話す言葉もしぐさも違いました。
もちろん甘え方も違います。
すぐ泣く子供もいます。絶対泣かない子供もいます。
泣くタイミングが違う子供達
泣き方が違う子供達
大人が沢山いるその施設では
子供達は人を見ていました。
すでに好みがあるからです。
同時に誰にもなつかない子供もいました。
一人でぽつんとしている子です。
ちょっと触れてしまうと泣き出します。
きっと怖いのでしょう。
きっとどうしていいかわからないのでしょう。

その子供は何かに夢中になるのではなく
いつも大人を見つめていました。
正面からではなく横目で…
親指をくわえながら…
顔全体でそちらを向こうとしません。
首も動かさず眼球だけが人を見ながら下を見る
そんな動作でした。
ついつい
その犬とその子供を思い出しました。
一体過去に何があったの?
犬もその子供も言葉を使えないので真実はわかりません。

しかし
明らかに何かがあったのをしぐさで感じます。
自己防衛の為にそなわったそのしぐさ
しぐさは嘘をつきません。
無意識にしてしまうその癖はその人の人生を物語ります。
それは動物だけではなく人も同じなのかもしれません。

そのコリー犬と
小さな部屋で一泊してみました。
寂しいから私の傍にいましたが、くっつくことはありませんでした。
夜中に目が覚めると
私が動くたびにこちらを見ていました。
きっと熟睡はしていない様子です。

おねだりもしません。
手から餌も食べませんでした。
床において傍から離れるとこちらを見つめながら食べます。
どれだけストレスを感じながら生きているんだろう?
びっくりです。

数時間傍にいて感じたことは
過去に何があったのだろう?
なぜそうなってしまったのか?

でも、謎を残して私は帰りました。

数週間後
実家に顔を出すとその犬はもう居ませんでした。
「何処に行ったの?」と聞くと
「返した!」としか答えてくれません。

ほんの少しだけの出会いでしたが
その犬が私に残していった訴えは

なぜそうなったのか?

でした。
その答えは過去にしか無くて
本人しか感じられないこと…
その答えはその犬とともにどこかに消えてしまいました。

答えは見つけられなかったけど…
その犬と出会った意味がありました。

一緒にいたほんの少しだけの時間で
生きて行く中での
環境や境遇の大切さを学び受け取った気がしました。


cory.jpg今、何処で生きているのだろう?

今、その怯えた瞳で何を見ているのだろう?

何を感じて呼吸しているのだろう?


少ししか触れ合えなかったコリー犬
名前も知らない通りすがりの寂しい犬…

「ピッ ピッ ピッ ピッ …」

規則正しい心電計の音が病室に響き渡っている。

さっきまでの騒がしい部屋の様子も落ち着いて
今は、家族と親しい親戚が集まって、
年老いたおばあさんの傍で心配そうに見守っていた。

ベットに横たわっているのは
数時間前から昏睡状態のおばあさん。
真っ白なシーツに包まれて眠ったように横になっている。
病状が悪化して昏睡状態になり
病院側からの緊急連絡があり家族が集まっていた。


孫達も集まり心配そうにおばあさんを見守っている。


もうすぐ7歳になる孫、ミクが心配そうに隣で見つめている
まだ背が低いからかおばあさんの顔がより近くに感じられる。
その後ろにお母さんとお父さん
そして10歳年上の兄、ユウキ


ユウキは、授業中に先生から突然呼び出されて
授業を切り上げてここに駆けつけて来た。


ミクはいつもおばあさんに遊んでもらっていた。
話し相手はおばあさんだった。

どうやらミクはおばあさんが普通の病気だと思っている。
ただ今は眠っているだけだと…

おばあさんの様子は安定していて呼吸も静かだった
誰の目にも眠っているように見えるほど穏やかだった。


廊下では親戚がいつも付き添っていたおじいさんに様子を聞いていた。
安定しているように見えて少しほっとして
待合室で休憩している様子だ。



病室には家族4人と点滴の様子を見に来た看護婦さんがいた。

すると突然
ミクが握り締めた手に反応が…

昏睡状態だったはずのおばあさんは
静かに目を覚ました。
何も無かったかのように…

ミクがとっさに声を出した
「おばぁちゃん。おばぁちゃん… 大丈夫?」
その声に、背中を押されるように両親も慌てて声をかける。
「おかあさん!しっかりしてください!」
ユウキも言葉にならずただ見つめていた。

おばあさんは
ゆっくりと目を開けると…
「あら!皆集合かい?心配かけてすまないねぇ」

いつもより声に力が感じられないものの
意識もしっかりとしていて

昏睡状態だったという現実は
何かの冗談かと思えるほどに目覚めていた。

点滴を確認していた看護婦さんが
意識を取り戻したおばあさんを見て驚いたように
「先生を呼んできますからね!」
と足早に部屋を出て行った。

いつも傍で看病してくれていたおじいさんも
看護婦さんに呼ばれて
慌てて病室に駆け込んできた。

AT131_L.jpgおじいさんは、部屋に入るなり
おばあさんの右手を握り締め
「気分はどうだい?」と優しく話しかける。


右手は孫のミクとおじいさんが強く握り締めていた。

おじいさんは涙をこらえつつ
「もう会えないかと思ったじゃないか!」と
声を震わせながら手を握り締め
おばあさんを見つめていた。

おばあさんはいつものように穏やかに語りはじめた。
その声は、心に直接やわらかく触れてくるほど穏やかだった。

  「心配かけてごめんなさいね。
  もう一度貴方たちに会いたくてね
  強く願ったら…
  帰った来れたみたいなんだよ」

 「皆、聞いてちょうだい」
  

5人は静かに何も言わないまま黙って聞いていた。
ユウキも何も言わず涙をこらえながら聞いていた。
 
 「どうやら私には時間が来たようなの
  それはわかるわね」

 「ただ、言いたいのは
  いつまでも悲しまないで欲しいの
  私はもと居た場所に帰るだけで
  いなくなってしまうわけではないのよ」


 「それを伝えたくて…」


 「ミクちゃん。わからないことがあればお兄ちゃんに聞きなさいね。
  お兄ちゃんは全て知っているからね」


おばあさんは優しくミクを見つめ笑顔で語っていた。
時折おばあさんはユウキの目を見ながら…
目で合図を送っているようだった。


 「おじいさん。私はその時を上で待っていますからね。
  あなたが人生を全うするその日まで…

     いつまでも悲しまないでくださいね。
  私がいなくなるんじゃなくて いつも見守っているから。。。
  後はよろしくね。」


その瞬間…

おばあさんの右手の力が抜けてゆくのをミクとおじいさんは感じ取っていた。
同時におじいさんは「おばあさん!」と力なく呼びかけ
ミクは「だめ~!」と叫びながら泣き出した。
それと同時におばあさんの左手が宙にのびていた。
点滴が繋がっているその手が何かをつかむように…


 「お迎えが来たみたいだよ。
  あり。。が・とう。。。。。」


同時に力が抜けたように両手が落ちた。
そして、ベットに全身が沈み込んだ。
一気に病室は慌しく看護婦と先生が決められた手順のように
おばあさんの瞳孔と心拍数を調べる。

一瞬のうちに部屋は悲しみに包まれた。

ユウキはそこにたたずみながら
ただ流れる涙をぬぐいもしないでおばあさんを見つめていた。
でも、彼には全てが見えていた。
うっすらとしか見えなかったけど確かに見えていた。
おばあさんの意識が戻る瞬間
白い光がおばあさんの中に入るのを…

そして最後に左手を宙に差し出したその時
光が強くなって
もう一つの優しい姿が手を伸ばしていたことを…
その手の助けでおばあさんが身体から抜け出したことを…


そして今も…

おばあさんはここにいる。


永遠に眠った自分の姿を横から見つめて立っている。
別れを告げるように…
その眠りについた自分の姿を見つめながら
その一生を振り返るように…

何を想っているのだろう?
と…その瞬間

おばあさんは自分の存在を見つめるユウキの視線に気がついた。

目が合うとおばあさんは
笑顔で軽くうなずき光が強くなり消えていった。

言葉はなかった。
でも…
なぜか全てが分かった気がした。
「後はたのんだよ」
そんなメッセージがユウキの心にしみ込んだ。

あの、ミクに言った言葉の意味がその瞬間
全て理解できた。


「お兄ちゃんは全て知っているからね」


今7歳のミクは死の意味がわからないだろう。
悲しんでしまうかもしれない。
聞かれたら、自分は今ここで見ていたことを
答えてあげればいい

いつかミクから聞かれるその日に…全てを…

ユウキは別れの悲しさではなく
一つの役目を終えた存在として
おばあさんの死を受け入れていた。


「お疲れ様」
と心で告げていた。


誰にも信じてもらえなくていい。
おばあちゃんは知っていたのだから…
不思議な世界の存在の姿が、自分には見えることを…


何故か…
悲しみを受け入れて、現実を理解すると
心のどこかにいつも隠れ潜んでいた孤独感が
どんどん消えて行くような感覚がした。

自分の迷いが、確信へどんどんと繋がってゆくのがわかった。

自分の存在を今見つめ始めている。
自分の役目?
まずは、愛する家族とミクの悲しみを見守らないと…


「ミク!おばあちゃんと一緒にまずおうちに帰ろうね」

ミクの手を強く握り締めたユウキの手は
おばあさんに代わる、暖かくて頼もしい手に変わっていた。



SG010_L.jpgその頃 おばあさんは…

悲しむ家族の様子を感じ見つめている。
とても客観的に…
光の先のどこかで
人の心を感じ取りながら…

心から悲しんでいる様子は
ここにあった家族関係の素晴らしさを実感できた。

現実世界のリアルな体験の記憶は走馬灯のように浮かんでは消えてゆく。
そして、それぞれのシーンから沢山の愛の学びが得られる。
おばあさんは、その深くて真実溢れる愛を礎に
次の人生の準備を始めている。


そして、今度は何を体験して感じたいのかを見つけ始めている。
 

*********

現実世界(物質世界)では誕生があり最後は死がやって来ます。

どんな死を迎え、その時誰が傍にいるのか?
最後の幸せは 愛するものに囲まれてこそ。

自分の人生を巻き戻して見つめなおすことが出来る
最後の仕事…

人生は誕生があって終わりがあるではなく

人生は誕生
そして
新たな始まり。

人生は
永遠に続く
リアルな現実世界で
形の無い愛を見出すもの…

AJ009_L.jpg最期の瞬間に傍に居る愛は
その人の人生が育んできた愛の姿。

人は、もしかすると
その愛の姿を見つめる瞬間の為に誕生するのかもしれない。
その最後の一瞬だけのために…


「体験」と言う学びとして…

parks2.jpg少年は不思議な視覚を持っていた。

心がリラックスした状態の時だけ
普通の人には見えない世界が見えるのだ。
もちろん現実的なことに追われたり悩んだりしている時は
そんな世界とは無縁の普通の少年。

ただ、子供の時から普通だと思っていた部分は
身近に同様の人はいないようだし…
どうやら自分だけ?
そんなふうに、最近は自分が不思議な世界を垣間見る視覚を
持ち合わせていると認識し始めている。

子供の時
母親にどれだけ説明しても信じてもらえなかった。
母の口癖は「変な子ね」だった。
指を指しても そこに誰かがいるといっても
見えるのは…

それは僕だけらしく
それ以来「変な子」と思われるのが嫌で隠している。

でも、僕も17歳
誰の意見も無く探求する事ができる。
現代はインターネットで何でも調べられる。


今の僕は


数日前、ショッピングモールで見た不思議な存在に魅了されている。
どこかで見たような姿
絵画の世界のような…
そして今僕は美術館に足を踏み入れようとしている。

ただなんとなく…

普段なら興味の無い絵画
美術館
学校での美術の成績も良いとは言えない
お金を払って見に行くなんて…

しかし、今は違う興味をもって
その館内へ入ろうとしている自分が
ちょっぴり変に思えてしまう。

でも、気になるのだからしょうがない。
入り口で学生証を出すと
割引が適用されて
なんとなく得した気分で館内に入る。
 

210ef18a0809ccfd513c3f64b8714ab6.jpgそこは大きな絵画がたくさん展示してある。
館内には静かに足音だけが響き渡り
観客達は息を潜めてそれぞれが絵に釘付けだった。


入り口には有名な女性の絵が飾られていて
どうやらこの絵が人気らしいが
僕には何も感じるものがなかった。
しばらく人の流れのまま
絵画を見つめていた。


 


「誰かに見られてる!」


ふいに不思議な視線を感じた。


それは身近な場所からではない
隣の部屋に目を移すと
僕を見ている大柄な人が…

恐怖感ではなく親しみに似た感覚で
一瞬でその存在に心を奪われた僕は
その部屋にゆっくりと近づいていった。
 

部屋に入ると、巨大な絵画が目に飛び込んできた。
 

そこには
白い布を身にまとい
宙に浮いた存在が
地上にいる人間を
見守るように見つめている姿だった。

色彩は僕が見たものとは違うけど
でもこの前のショッピングセンターでの様相と同じだった。


僕はしばらく見つめていた。

 

20060811144251.jpgそれは有名な絵画だと思う。
しかし、普通の人はその絵を創造された作品として見ていて
僕は、この絵に似たシーンを最近目撃している。
この衝撃は誰にもわからないだろう。


僕は、絵画を見る自分の視点が瞬間的に変わって行くのを感じた。
目の前にあるのが、ただの上手い絵ではなく
メッセージとしての絵に見えてきたのだ。


 

人は何故不思議な絵に魅了されるのか?
綺麗な絵を求めるなら、写真でもいいようなものだ。

しかし違う

絵画の人気は
不思議さや謎を持つ空間を描いたものこそ
人気は高いことに気がついた。
人は心のどこかで、それを求めているのか?
それとも知っているのかも知れない。

その世界を…


惹きつけられるわけ
魅了されるわけは、それぞれの人の心の奥底にあるのかもしれない。


画家は何故このような絵を描いたのか?
僕の関心はその瞬間だけ
歴史の世界に羽ばたいていた。


elp20pictures.jpg画家は何を思い描いたのか?

何を伝えたくて…

何を残したくて…


絵の技術に感心し、賞賛したいのではなかった
僕は、その光景を描く理由が知りたかった。

 

そして
僕を見つめていたのは誰だったのか?

この絵に僕が魅了されることを知っていた存在
確かに見ていた。

僕を…
僕の心を知っている存在

ある意味、導いてくれた存在

それとも未来を知っている存在なのか?
僕はちょっぴり興奮気味で
いくつかの絵を見た後
売店に立ち寄った。

興味がある絵画のポストカードが欲しかったからだ
そこでは今回の展示以外のポストカードも販売している。

気がつけば
僕は、天使が宙に浮いたような絵画のポストカードを何枚も
手にしていた。

今、僕が惹かれているのは
この存在達だった。

筆を振るった画家達ではない。

 

夕暮れが近づく空には
遠くの方では落雷が…

見上げると綺麗な夕暮れが見えるのに
遠くの方では雨雲が広がり時折騒がしい音が聞こえる
そして、ほんの少しだけ雨の香りがする。


現実に戻って足早に家路に向かう少年の後姿は
好奇心と探究心に包まれ
生き生きしたオーラを感じさせる姿だった。


それを頼もしく感じながら優しげに見つめる存在。

美術館の窓枠に腰掛けて不思議な空気感を醸し出す
その存在の髪がやさしく揺れている。


風が吹いているのだろうか?
まるで無重力空間のように…


とても静かだけど、確かなエネルギーが動いている…
揺れる髪はそんな事実を教えているようだった。

yuugure.jpg

parks.jpg近未来的な造りが印象的な
ショッピングセンターの吹き抜けの道を沢山の人が行きかっている。

左右には有名ブランドショップが並び
噴水や生い茂る植物が人を魅了する場所は
待ち合わせや目的の場所に行く為の通路にもなっている。

人々が行きかう姿を
その上の高い高い場所から見つめている存在がいる。
誰にも気付かれず
ただ何かを見つめている存在…

館内は楽しそうな音楽と
青空から舞い込んで来るそよ風が
行き交う人の髪をやさしく揺らしている。

そんな風の爽やかさに心を預けることなく
その何かは深く優しい眼差しで
ただ何かの目的のために歩く人の流れを見つめ続けた。

その存在は人を見ているのか?
(人そのものを)
それとも
その人の持つ、何かを感じ取っているのか?

次から次にやってくる人を
高い場所からただ見つめていた。


人には気付かれないはずのその姿を
ガラス越しから
見つめられているとも知らず…

その存在は突然
何かに気がついたようにゆっくりと舞い降りていった。
高い吹き抜けを…
重力も感じないままふわりと静かに降りてゆく
真綿が風に乗って漂うように
静かに

少年が、その姿を見つめていた。
少年は3階のレストスペースからガラス越しにその様子を見ていた。
そして、何なのか? 何が起きたのか? 気になっていた。

初めは何故あんな所に座っているのだろうか?気になっていた。
吹き抜け部分にむき出しのエレベーターの鉄骨部分に座っていたのだから…
その半透明の姿とちょっぴり光り輝いている透き通った肌が
何かのオブジェなのかとさえ感じたほどだった。
太陽の光の悪戯にしては、その影の無い姿は不思議すぎる光景だった。

ただ…

足をぶらつかせて
何かを探すように下を覗き込んでいる。
不思議に感じた少年は
近くにあったゆったりとした椅子に腰掛けその姿を見つめていた。

そして、その何かと同じように下をのぞいてみた。

沢山の人が行きかっている
週末、夏休みというシチュエーションで開催されるイベントめがけて
人がひっきりなしに行き交う。

下に見える誰もが同じように見えるのだが…

その何かは、違うものを探している様子だった。

何か?

それとも

誰か?

を見つけると
目で追い…


そして
降りて行った。
 
その一部始終を少年は見ていた。
その何かはある人の傍にゆっくり降りてゆくと
偶然なのか?
その人は立ち止まって周りをキョロキョロ見始める。
何かがゆっくりと手を肩にやさしく触れると…
気がついたように表情がパッと明るくなって
今度は元気な足取りで人の流れに消えていった。


そして…


心配そうに誰かを待っている人の傍に…
何かの手が肩に触れた瞬間に
その人は携帯電話を取り出して電話をかけ始めて
笑顔で話す姿を目撃した。

何かを思い出させる役目なのだろうか?

ベビーカーに乗っている子供の前に舞い降りたかと思えば
覗き込んで何やら目で語るように見つめる。
まるで親しい友達のように
挨拶しているようでもあった。
子供は目を見開き真上を凝視
そのまま黙って何かを見ている。
中には指さす子供もいる。

もちろん、まだ言葉を発せない子供の無言のリアクションに
周りの大人は誰も気付かない。

それが終われば
また数メートル上のエレベーターの鉄骨に戻って
空を見上げたり人の流れを目で追いながら
対象を見つけたら舞い降りている。

その光景と、
そこでの出来事を見ているうちに
少年は
人の記憶が突然蘇る瞬間や
何かがひらめく瞬間など
人に『直感』と言われるものは
唐突にやってくるものではなく
何かの力や、きっかけががあって
受け取っているのかもしれないと思い始めていた。

今こうしている自分の状態も
何かの力に助けられているのかも知れない…
そう感じた時
何となく肩に温かなものを感じた様な気が…


???はっ!と…
 

parks2.jpgさっきからガラス越しに見ているその何者かに目をやると
相変わらず下を覗き込んだまま足を揺らしている。

では…

僕がこの瞬間感じたものは何だろう?
 

もちろん振り返って自分の肩越しを見つめても
そんな不思議な存在など見つけられない。

ただ、なぜか感じるのは
同じような存在が一人ではなく…
それぞれ色々な役目があって活動している。
そんな確信に似たような想い。

これもただの『直感』だけど…



受け取れる人と受け取れない人
それは見える人と見えない人の違いなのだろうか?
それとも求めていればいつか受け取れるのか?
誰もが見える世界だけが存在しているのではなく
人には通常見えない世界が存在していることを認識している僕だからこそ受け取れるのか?

 

ただ、誰も教えてくれない世界にいる少年の探究心は
ここから始まった。
今、静かに見つめるその世界は…
人間と、見えない世界が共存している。
まさにここ
週末の昼下がりのショッピングモールで…

 

突然、その何かは急降下して降りていった。
少年はすごく気になってエスカレーターで地上階へ降りていった。
その何かの姿は遠くから見ていると大きさがわからなかったが
人の1.5倍ほどの高さがあるように感じた。
それは、ほんの少しだけ浮いているからなのかもしれない。
それでも大きく感じられた。

独自の光を持っているからなのか?

空間を持っているからなのか?

 
ある女性の傍に行くと、手を肩に触れるのではなく
そのまま何かを感じ取っているようだった。
何かを待つかのように数分女性とともに寄り添っていた。
 

少年はその様子を遠くの柱の影から見つめていた。
なぜこの女性を選んだのだろう?
何か他の人と違うのだろうか?
ショッピングに来た普通の女性の一人にしか見えない
しかも楽しげでもあった。
 

その時だった。
女性の携帯電話が鳴った。
 

その女性は不思議そうに携帯の画面を見つめて電話に出た。
しばらく黙ったまま電話を耳に当てていたが
瞬間的に放心状態になった。
それは遠くから見ていても感じられた。
女性の表情や眼差し
そして手から滑り落ちる携帯
携帯は床に落ちて…
 

何があったのだろう?
 

僕は…
心配でとっさに駆け寄り
気がつけばその携帯を拾い
女性にそっと差し出していた。
 

女性の瞳からは大きな涙が零れ落ちて
まさに放心状態だった。
驚いたのはそのすぐ後だった。
傍にいた何者かは彼女の傍で見守り
その何者かの仲間が次々にどこからか舞い降りて来た。
気がつけば
彼女と僕の周りには普通の人には見えない
存在者達が取り囲んで見守っていた。
 

彼女は急に我に帰ったのか?
僕から携帯をゆっくりと受け取ると
「すみません。緊急で… 私… 帰らなきゃ。ありがとうございます」
そう言うと彼女は小走りでこの賑やかなショッピングモールから駅の方へかけ出した。
僕よりも彼女の傍にいた存在は一緒に消えていった。
その他の存在達も役目が終えたのか
それぞれゆっくりと舞い上がってどこかへ消えてゆく
 

しかし最後の存在はいつまでも空を見上げたまま舞い上がらない
すると…
何かに気がついたのか?
次の瞬間
ゆっくりと振り返り僕を見つめた。
目と目が合った
その瞬間
何となくだけど、僕はこの存在を知っていると感じた。
心の中の奥底から安心感と信頼感で繋がっているのを感じていた。

 
その存在感はまるで僕自身の一部のように…

その何者かは
僕を親しげな眼差しで見つめたまま
静かに静かに舞い上がり


空の青に消えていった。

つづく・・・
 

***********



parks3.jpg
日々の出来事のなかで
誰にも寂しさや孤独を感じる瞬間がある。
でも…
本当は一人なんかじゃない
目には見えない存在が
いつも傍で見守って
あなたが気付いてくれるのを待っているのかもしれない。

みんな一人なんかじゃない

subway2008.jpg












金曜の朝

「あ~~~!!私ってなんで運が悪いんだろう!」
「運が悪すぎ!」

そう想うと・・・
どこまでも過去の最悪のシーンがいくつも蘇ってくる。

最近では
好きな人が結婚

元々恋人の彼が家族で歩いているのを目撃

仲の良い友人も恋人ができて
連絡は途絶えるし・・・

昨日
お気に入りの財布を購入しようとしたら
目の前で完売

挙句の果てに
今日は朝から通勤地下鉄ホームの中で立ち往生

定期券が見つからない!
中に入ったまではあったのに・・・
降りる瞬間に見つからず
ホームに戻って探したものの・・・

15分

なんだかそんな突然の出来事に疲れて
気がつけばベンチに座り込んでしまった。

「なにやってんだろう?私・・・」

「運が悪すぎ!」


携帯をにぎりしめ
「調子悪いので有休お願いします。」とか細い声で・・・

その声を聞いた会社の同僚は
声の様子で体調不良と100%信じて判断
「お大事にしてください」と電話が切れた。

本当は体の調子が悪いのではなく
心の調子であるリズムが変動しているのかもしれない。


「なにやってんだろう。」

・・・・

このまま会社にも行きたくない
だからと言って自宅に帰る気もしない

・・・

「あの~どうかしましたか?」
何本も電車を見送っている女性を見つめていた一人の駅員さんが声を・・・

我に返って
「あっ・・・定期を無くしてしまって・・・」

優しそうな駅員さんは彼女を見つめながら
「そうですか~連絡が無いか確認してみますね。待っててくださいね」

「あっ。はい」

しばらくすると
小走りで先ほどの駅員さんが
息を切らして駆け寄ってきた。

「いま確認しましたが連絡が無いようでした~
でも、後から届けがあるかもしれませんから、
元気を出してください。
まれですけど届くこともあるんですよ」

ほんの少しの希望なのに
その駅員さんは爽やかな笑顔で語っている。

今の私は心のどこかで
「帰ってくるはずが無いと想っていた」

定期券がどうのではなく
そんな事に巻き込まれる自分が恥ずかしかったり
自分自身の運に対してあきれている感じだった。

力が抜けるというか・・・

何で・・・?
なんで?
ため息交じりで体の力が抜けた感じだった。

「もう・・・いいんです。ありがとうございました」
ゆっくりと立ち上がり力なくお礼を伝えると・・・

「信じることって大切ですよ。信じましょうよ!」
またもや爽やかな笑顔で・・・

subway2008_2.jpgなんだかそんなのんき駅員にむかついてきて・・・
「じゃ~・・・」と
何も考えずにホームに来た電車に乗ってしまった。


ドアが閉まり・・・

ドアの向こうで少し心配そうに見つめる駅員さん
でも表情は笑顔だった。

「馬鹿じゃないの?出てくるわけ無いじゃない!」
「世の中そんなに甘くないのよ!それを良く知っているのは私なのよ!」

・・・

なんだか悔しくなってきて・・・
涙が・・・

「。。。」

 

零れ落ちそうなのをこらえて

地下鉄は目的の無い乗客一人を乗せて走っていった。
「行く当ても無く・・・」

 




あれから2年



結局
現在振り返ると・・・

あの運の悪いと想っていた日は
素晴らしい日に変わっていた。


純白のウエディング姿の私の隣には
白いタキシードの彼
駅員さんがいる。

2年前の月曜日
(定期を無くして3日目の朝)


いつものように
地下鉄のホームへ下車すると・・・

「あの~~~」

男の人に声をかけられて振り返った。

笑顔で定期券を差し出している男性
「信じるって大切でしょ!」

pass.jpgそう定期を差し出していたのはあの駅員さん

その笑顔と同じスマイル姿の彼が今ココに・・・

運が悪い出来事は
出会いの素晴らしい思い出の日と変わった。

なぜバックに入れたはずの定期券が
座席シートの間に挟まっていたのかは今でも謎だけど・・・

1日の終わりに列車を掃除点検する人が
挟まっていた定期券を発見。

車両番号と日時で連絡が入り
駅員さんの耳に入ったものの
彼女は届けを出していなくて…

月曜日
彼は彼女が同じ車両から降りてくるのを信じて
ただ・・・待っていたと言う

私の名前も知らない
ただ・・・ベンチにしょげて座っていた時の姿
記憶だけで・・・

「なんとなく
また会えるような気持ちを信じて・・・」

月曜日彼女を見つけて声をかけ
また会えた喜びが彼の恋する気持ちに灯を点し…

人を信じない女性と
信じることを誇りに想う男性の出会い。
違うからこそパートナーとして学びあう必然
そこに永遠の伴侶となる理由があったのかも知れない。


************

運が悪いと思いこんでいる出来事
本当にそうなのだろうか?
気がつかないだけで、
隠れた真実があることを誰も知らない
でもその理由を密かに知る存在もいるのかもしれない。
心の叫びに耳を(心)傾けている存在が・・・
信じる心にも共鳴しながら・・・

bfeacf93.jpg今日もその『何か』は
静かな風に乗りながら人の心の声を受け取り
魅了されるままひきよせられてゆく

人の心の声は
葛藤ばかりではない
喜怒哀楽の心の声だけとは限らない

その何かは
沢山の人の心の中からの言葉が飛び交う場所へ向かっていた。


そこは小さな村のはずれにある古い建物で
沢山の本が並んでいた。

そうここは
町外れの小さな図書館
3階建ての建物は古い書物でいっぱいだった。

人の流れに乗り
その何かは中にはいり込んだ。

正面には螺旋階段と吹き抜け
その何かにとって心地よい空間だった。

人意外にも多くの
感じられるものがあったからだ。


どうやら
ここは神聖な場所であり
人が違う世界を覗くことの出来る
希望と言うものが集まった場所でもあるようだった。

それと同時に
過去の歴史が沢山詰まった空間でもあるため
それに携わったエネルギーも同時に感じられた。

人が何かを
探求する姿勢ほど
素晴らしいものは無い

心の声(想い)で読書する人達は
それぞれが
その本からの世界を
まるで思考の中で見せているようだった。

文章から何かを感じ取り
同時に人の心へと
変化や高揚感やワクワクしている様子も感じられる。
時には悲しみも疑似体験していた。

丁度そんなときだった。

そこへ
大きなドアから一人の女性が入ってきた。
少し呼吸が乱れている。

何かを探しにやってきたのは感じられる。

しかし心は書物には無かった。

彼女はここへ何しに来たのだろう?

何かを探しにやってきたのは感じられるが
感じられる彼女の心はザワザワしたものだった。

それを感じ取ったのは
その何かだけではなかった。

一瞬 
空気が止まったかのように
感じられる瞬間が起きようとしていた。


吹き抜けの中央付近に来た時
女性は突然気を失って倒れてしまった。


静かな空間は一瞬で
凍りついた瞬間も通り過ぎ
係りの人が駆けつけ大騒ぎになった。
周りにいた人も駆け寄って声をかけた。

「大丈夫ですか!?」・・・

誰よりも
真っ先に傍にたどり着いたのは
そのいつも空間を走り抜けている
『何か』だと言うことは誰も知らない。

吹き抜けの真上
天井から数センチの大きな照明ランプそばにいた『何か』は
気がつけば女性のすぐ顔の傍に来ていた。

意識を失う瞬間
見つめられたような・・・・

そう感じるのは心の声が聞こえたからだった。

「あっ・・・あなたは・・・だ・れ・」

か細いその声は目をゆっくりと閉じると同時に
聞こえなくなっていった。

どう彼女に見えたのかはわからない。

しかし
そんな意識の薄れゆく瞬間に
余計な先入観が消えて
受け取りやすくなる瞬間があるようでもあった。


お互い驚いた瞬間があるものの

女性は建物の数人のスタッフに抱えられるまま
休憩室へ運ばれていった。

数分もしないうちに
女性は目を覚ました。

「あの・・・ここは?・・あ!すいません」

スタッフが事情を説明すると
女性は慌てて
「ご迷惑をおかけして・・・」と
頭を下げて申し訳なさそうにしていた。

その様子を女性の肩越しから
『何か』が見つめていたのは
言うまでも無い。

図書館のスタッフは
「気分はいかがですか?きっと軽い貧血だと思いますが」
「もうしばらくゆっくりしてから立ち上がった方がいいでしょう」
と冷たい飲み物と数個のクッキーをさしだした。

女性は
「すみません。親切にしていただいて・・・」
ゆっくりと飲み物を受け取りながら
「ありがとうございます」と頭を下げた。


女性は・・・
「あのー、私が倒れる時に
光が見えたのですが・・・あれはなんですか?」

スタッフは首をかしげて
「頭は打たなかったかい?」と聞き返していた。

傍でほっとしていたのはその光の張本人である『何か』だった。

これ以上聞いても仕方が無い
女性は気にはなるものの
何も無かったかのように問いかけることを避けて
ゆっくりと立ち上がった。

まだ軽く立ちくらみが感じられる。

その一瞬の瞬間に
あの小さな光を見たような気がした。

<何?あの小さな光とその正体は・・・>
心のどこかで彼女は自問自答を繰り返していた。

それを密かに・・・
いいえ密かではなくそこに存在している何かは受け取っていた。

彼女の探究心は見えない存在へと向けられている。

そう
その彼女は現実的な環境による
人間関係でのめまぐるしいほどの忙しい毎日におわれて
気がつけば数ヶ月

睡眠は取れているものの
自分自身の心への潤いをすっかり忘れている状態だった。

しばらくすると女性は
飲み物とほんの少しのクッキーをたいらげて
慌ててバッグから紙とペンを出し
「ありがとうございました。ごちそう様でした。」と書いて
空になったグラスの傍に置いて
立ち上がると休憩室を出るなり
書籍の棚の方へまっすぐに進んでいった。

何を探しているかをその何かだけは知っていた。

「光・・・光は・・・光の世界・・・光の存在・・・」 

その何かは密かに想った。
光と言う言葉は私の名前なのか?・・と

自分の姿は自分で見ることなど出来ない。
しかし他の誰かからは見つめられる。
ある瞬間だけ・・・

それがこの世界での
光と言うものだと始めて気がついた瞬間だった。

その『何か』は光と言う種類であることを知ることになった。
どんな光でどんなものかさえ誰も知らない
比べるものが無ければ自分の姿など見えないのだから
ただそう呼ばれる種類の一つに過ぎないことは知っているが
人に確認されたことが何よりも存在を実感できる喜びの瞬間でもあった。

彼女は気がつけばいくつもの書籍を集め
両腕にいっぱい抱えて片隅で読み始めた。
その本の数々のタイトルはすべて光のついたものだった。

気がつけば彼女の心には
忙しい毎日とかわらないように見える読書でもあるが
実は唯一
現実から引き離された別の世界のお話を読むことで
いままでの心の疲れを癒し休ませている瞬間でもあることを他の誰よりもその光は知っている。

光と言う名を受け取り
喜びを感じながら
夢中になって読書を続けている彼女を後にして
その光は次の訪問者と入れ違いに図書館を後にした。

この世界での名を持つ喜びは
大空での感じる感覚全てがいつもより一段と違って自由であり
存在意義を感じられる充実感でいっぱいだった。
存在することは認められたとき初めて
心から何か大きなものが感じられ伝わり喜びに変わるのかもしれない。


***********
そう
自分探し 内面と向き合う 探究心

心を見つめる時間

そんな時間が必要だったのは
彼女も光と言う名を持つ存在も同じだったの
かもしれない。

ridatu.jpg潜在意識は存在しているのか?
言葉にはよく聞いていてもそれが何かは誰も知らない。
そのほんの一部だけ
体験する人達がいる。

************

僕は体が軽くなって目を覚ました。

ん?。。。

なんだ?・・・

いつもと違う感覚を感じていた。

眠りについてすぐのことだったと思う
体がとても軽くて目を開いていた

いつもと同じ部屋の様子。

ただ違うのは視界に違和感を感じていた。

そう

いつも見る景色のようでいて
少し違う感じて振り返っていた。

振り返ったその下には
今まさに眠りについたばかりの
自分が気持ちよく眠っているのだった。

しばらくその様子をみつめていた。

とても客観的に・・・

今日も1日いろいろあったもんな~
クタクタで
体がまいっているのさえ自分の事なのに感じ知っていた。

自分自身を
冷静に見守っているような感覚で
みつめている自分は不思議だった。

目の前で眠っているのも自分

それを見ているのも自分

良く耳にする
幽体離脱ってこのことなのかも・・・

。。。

不思議なことに
恐怖心や不安は一切なかった。

ただ自分自身をみつめていると・・・

目の前で眠っている姿から
どれだけの執着やしがらみに
縛られているのかを感じられた。
体の重さだけではなく心の重さも感じられた。

楽に生きることは
楽しく騒ぐことなんかじゃない

人と快適に過ごすことは
偽ってあわせることなんかじゃない

なかなか会えない恋人のことも
将来を心配して小言を言う家族の問題も
執着していたのは僕なんだ
かっこつけていただけ
。。。。

僕は一体何を演じていたんだろう?

目の前で眠っている僕は・・・・

「友達は大切にしなさい」と言う言葉を誤解して…
疲れていても誘われたら出かけてゆき

仕事場や同僚などからの意見の場でも
本心は違うのに
空気が変わることや疎外されるのを恐れて
自分を出さずに抑えている自分

恋人と会いたい気持ちも伝えることなく
時に甘えることも素直になることなく
心のうちを隠して
男と言うイメージを作って演じているいる自分

目の前で眠っている僕は
家族との問題も沢山抱えていた。

父親の厳しさや
放任主義にここ数年口を利いていなかったが
父親との接触を思い出すと
今現在は大人の僕だけど・・・

。。。。。

僕が生まれたときの
喜んでいる父の顔を思い出したりもしていた。

なぜか今の僕は父親の気持ちがすごく感じられる。
両親が生まれたての僕の姿をみつめて
現在では見たことも無いような笑顔で僕を覗き込んでいた。

。。。。

今の僕は
何を些細なことで憎んでいたりしているのだろう?
こんなに愛されていたのに・・・

目の前にいる僕は
そう。。。
歴史を持っていた。
生まれてから今までの生い立ち。

眠っている自分自身をみつめ振り返ったとき
気がつけば同時に過去も振り返っていた。

まるで映画を見るように・・・
客観的に・・・

とにかくそこで映し出されていた僕は
自分を創っている自分自身で。。。。

・・・・


自分を許せない気持ちとやるせない想いが
周りに対しても同じ気持ちで接しているのだった。
自分が偽れば他人も偽っていると感じている。
そんな僕がそこにいた。

目の前に・・・・

僕は何をやっているんだ!
こんなに疲れ果てて・・・

自分自身を大切にさえ出来ていないじゃないか

そんな自分が彼女を大切に出来るわけが無い
そして、自分の気持ちさえ見えていないのに
なぜ両親の気持ちがわかるのか?

ココで眠っている自分自身の姿をみつめて
僕は大きな苛立ちを覚えた。

お前はここでなにをしているんだ!
こんなことでは・・・・
すべきことが出来ないじゃないか!
こんなことでは・・・
見つけられないじゃないか!
こんなことでは・・・

何か理由があるんだ
生まれたわけが・・・
ココにいるわけが・・・
存在しているわけが・・・・
その訳が・・・・

。。。。


あと少しのところで生まれてきたわけが
見つけられそうな瞬間
体に衝撃が走った。

軽く落下したような衝撃が・・・・
振動を感じた。

さっきの軽やかな気持ちや自由な感じは何処にも無い。

重いからだと感覚
そしてけだるさから・・・・
一瞬目が覚めたけど
意識が薄れつつ・・・・・

疲れた体に吸い込まれるように
深い眠りに・・・・・

『絶対このことは覚えておこう!』
『いや、覚えておかなければならないんだ・・・僕自身のために・・・。。』

。。。。。

深い吐息と共に
体の休息と言われる世界へ入っていった。

そしていつもと変わらない朝がやってきた。
母親が朝食の用意をしている音で目が覚めた。

寝ぼけながらリビングへ行く
体はなんだかけだるい

そこへお父さんがやってきた。
いつもは無視していて話もしないはずなのに、
目が合ってしまった。

。。。。

目が合った瞬間
僕が生まれたときの
笑顔で喜ぶ若かりし日の父親の覗き込んだ顔を思い出していた。
瞬間的なことだった。

僕は「とぅさん!おはよう!」と声を発していた。
父親はいつもと違う僕の様子に
戸惑いながらも「お・お・おはよう」と返事をしてくれた。

そんな挨拶さえ何年ぶりなのだろう?
驚いているのは僕と父親だけではなく
傍で忙しく朝食の支度をしている母親も妹も
不思議な目で僕を見ていた。

僕は照れくさそうになりながらも
最後の一口のパンをかじり立ち上がり
「かぁさん、いつもありがとう!」と
仕事に出かけるための準備で自分の部屋に戻った。

ドアを閉めたとたん

。。。。。

心臓が高鳴りだす

あれ?何かが変だぞ?準備をしながら自問自答が始った。

僕自身が変わっている?

?!

そうじゃない
今までの僕が偽っていたのだ。
僕があるのは両親のおかげで
生まれたときのあの笑顔で全てがちっぽけに感じられるほどだった。

今の僕をみつめてほしい
この素直な僕を・・・
もっと誰かに・・・
そのとき浮かんだのはしばらく自分から連絡をしていなかった彼女の顔だった。

「今日会えないかな?すごく会いたくて・・・」
「え!?」
「何も変わったことなんて無いよ!」
「だから何時に何処にする?」
「友達との約束はキャンセルするから気にしなくていいよ」
「じゃ~7時いつもの場所で・・・」


これが楽に生きる
本当の僕

「今の僕は偽ってなんか無いぞ!」
独り言に聞こえるその言葉は
あの時、自分自身を客観的にみつめてる僕自身に投げかけていた。
そうあの時の幽体離脱した僕自身へ・・・

ふとした瞬間
見守っている笑顔の自分自身が共存しているような感じがした。

今の僕は現実の世界の中で覚えている僕
でもあの時の僕は・・・

今の僕よりも
もっと・・・
僕を知っている僕のような気がしてならない。

それくらい客観的な視点でいて
寛大な心で全ての僕を知っている僕
僕の一部
それが潜在意識の一部なのかもしれない。

***********

不思議な体験はだれもがある。
特別な人だけのものではない。
しかしその体験を言葉にする人は少ない。
なぜなら
自分だけの大切な体験だから・・・
そして受け取り方はそれぞれ自由
どう受け取っても間違いなど無い。
そう不思議な感覚の体験なのだから・・・・

train.jpg人は1日24時間という時を手にしている。大切な24時間だ。
そのうちの4分の1を眠りの世界で過ごしている人が大半といってもいい…
中にはほんの少しだけしか眠らない人もいて
眠っている時の自分を知らない人もいる。
そんな眠りの世界
ほんの少しだけ記憶に残っている場所
それが『夢』

**************

少年は夢をみていた。
空を飛びまわり自由を感じている。
風を感じ
スピード感もある。
そこに無いのは恐怖感
ただ、そうしたいと思うだけでコントロールできる
意識が方向やスピードや場所を意図している世界

少年は最高の自由を感じていた
まるで恐れる物などないかのように

縛られた価値観やルールなどなかった。
しかし
正しい道徳観だけは持っていた。

道徳とはなにか?
それは言葉では伝えられない
ただ 全て仲間であり
全て一体であり
全てが一つと感じる部分だった。

青空の中
草原を走りぬけ大空の雲を潜り抜けて
駆け巡る


ふと何かを感じる
不穏な何かを察するのか?
それとも何かに気付くのか?

好奇心や探究心があるように
導かれるまま引き寄せられる。

遠くで黒い煙が立ち上っている
不気味な叫び声と
苦しみや悲しみを感じ取りながら傍へかけてゆく

そこは何もない山奥…
酷い脱線列車事故がおきていた。
1両目から3両目までは線路からはみ出して横になぎ倒されたまま
残りの3両ほどがかろうじて線路に乗ったままだった。

無事な乗客は逃げ惑い
線路脇で立ち尽くす者もいる
夢の中で少年は助けようとする
しかし怪我人に触れる事はできなかった。
もちろん生きている人も。。。
それだけではなかった。

息絶えて動かなくなった人の横に
立っているもう一人の本人
半透明に近いその姿は呆然と立ち尽くす姿
そう
死んだことを認められないまま
傍に立ち尽くしているその本人だった。

その姿を少年は見つめていた。

何かできないかと想っても
わからなかった。

その時だった。

『何やってるんだ!手伝ってくれ!」

僕と同じような存在が沢山駆けつけてきた。
疑問も矛盾も感じないまま
突然の死を受け入れられないで立ち尽くす人達へ
声をかけていた。

『帰る場所へ行こう!』
と声をかけるものや
『家に帰るわよ!』と声をかけているもの
『来た場所へ戻る時間だよ!』
『仲間が待っているよ!』と優しく囁きかける者もいた。

その言葉で
安心して本来の自分自身へ戻って行くかのように
笑みを浮かべて消えていった。

その時だった。
自分の死体の傍でたたずむおばあさんと目が合ってしまった。
傍に駆け寄り

僕は心に浮かぶまま言葉をかけた。

『帰る時間のようですよ』

そう
その言葉は全てが終わりではなく
これからを意味するものだった。

そして心で想うだけだった。
音になっていたか?どうかは定かではない。
何かを受け入れたかのようにおばあさんは微笑んだ
全てを察したのか?
それとも全てと言われる記憶が蘇ったのか?

僕はその全ての意味を知っていた。
この行為や帰る場所のことを…
そして自分が今していることも初めてでは無い事を…
僕は全てを感じていた。
生きる意味や存在の大切さを
そんな自分の一面も一瞬で理解し感じつつ

おばあさんの姿は言葉と共に
半透明の姿の輪郭からまるで心が解け合うように輝き始め
まばゆい光に包まれて瞬間的に消えていった。

目がくらむような光…

まばゆい光…

 

そのまばゆい光に一瞬めがくらんで
頭が真っ白になった。
少年は目を覚ました。

窓から朝日の光が差し込んで少年を包んでいた。
『あっ!夢か!!』
まぶしすぎてまだ視界がはっきりしないほどだった。

時計を見るとお昼過ぎだった。
あの自由な飛行は現実ではありえなかった。
体は重く 関わりや 押し付けられたルールで
自由を感じられない。
そんな感覚も実感しながら…
現実を感じたくてついつい
テレビのスイッチを入れる…と…
緊急速報ニュースが流れている

「昨夜 山間部で大きな列車事故がありました。怪我人を…」

テレビで流れているヘリからの映像は
夢で見たあの列車事故だった。

*************

偶然見た夢
偶然覚えている夢
偶然?
それとも必然
重なり合った夢の記憶は
誰のものでもなく
貴方だけのメッセージなのかもしれない。

夢と現実
どちらが真実なのか?
本当はどちらも真実なのかもしれない

そして夢の世界は
どこか別の場所で意味のあるものとして
存在しているのかもしれない。

プロフィール
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心理・科学・CG・PC・DNA
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