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出来事から感じられる大切なメッセージを描いたオリジナル短編小説シリーズ『if... ~もしも~』『Why?』を不定期執筆中。現在Twitter ikokoro & ikokoro_bookを発信中。ミニ短編だよ。(^^;)140以内なの!
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ある日
仕事が早く終わり
その現場が実家に近いこともあり
突然、実家に立ち寄りました。
母親の様子も同時に見たくて。

「おじゃま~ただいま~」

それが私たちが実家に帰ってきた時の挨拶です。
玄関を入ると部屋の奥から突然栗毛色のコリー犬が飛び出してきました。
驚いた私は部屋を間違えたかと想いました。
その犬は勢い良く飛び出してきたものの、一瞬のうちにUターンしてまた消えてゆきます。
そして遠くからこちらを見ている。

その後から母親が出てきて
「ご飯は食べたの?」と歓迎してくれました。

そのコリー犬はもう立派な成犬でした。
確か数週間前訪ねた時、犬はいなかったけど?
母親に犬をどうしたのか?尋ねると
「誰も飼う人がいないから預かっている」と…
でも同時に
「なつかなくて困っている」とも言っていました。

どうやらこの犬は
いろんな家を渡り歩いているようでした。
詳しくは聞きませんが、すでに母親も手を焼いている様子
呼んでも傍に来るけど怯えながらなので触れさせてくれません。
ビクビクした様子は動物も子供も同じです。
過去に何があったのかを物語る犬コリー犬でした。
悪さは一切しません。
しかしなつかないしぐさは
ペットとしては
問題あるのかもしれません。
それも仕方がないのかもしれませんが…

観察する為にしばらく傍にいました。
休むことを一切しません。
でも寂しいから傍にいます。
触れられない距離に…
テレビをみながら無視していると
その犬は何も起きないと感じたのか、ゆっくり座り始めます
しかし座っても私が動くと犬も動きます。
いつもビクビクしています。
そしてすぐ逃げる姿勢をとります。
でも、こちらを攻撃しようとはしません。

毛並みも身体も綺麗な犬でした。
しかし目つきは人間と同じ
正面を見ない犬でした。
興味ないふりをしながら耳だけこちらを意識して
目は横目で見る姿勢。
私はなんだか笑えました。
犬も人間も同じなんだと…

当時、ボランティアで
親のいないちびっ子の遊び相手をしていた私は
その犬とちびっ子達のココロを同時に感じていたのかもしれません。
子供達は事情があってその施設にいます。
その理由は知りません。
ただ3~4歳までの子共達は皆性格が違いました。
同じ年齢なのに話す言葉もしぐさも違いました。
もちろん甘え方も違います。
すぐ泣く子供もいます。絶対泣かない子供もいます。
泣くタイミングが違う子供達
泣き方が違う子供達
大人が沢山いるその施設では
子供達は人を見ていました。
すでに好みがあるからです。
同時に誰にもなつかない子供もいました。
一人でぽつんとしている子です。
ちょっと触れてしまうと泣き出します。
きっと怖いのでしょう。
きっとどうしていいかわからないのでしょう。

その子供は何かに夢中になるのではなく
いつも大人を見つめていました。
正面からではなく横目で…
親指をくわえながら…
顔全体でそちらを向こうとしません。
首も動かさず眼球だけが人を見ながら下を見る
そんな動作でした。
ついつい
その犬とその子供を思い出しました。
一体過去に何があったの?
犬もその子供も言葉を使えないので真実はわかりません。

しかし
明らかに何かがあったのをしぐさで感じます。
自己防衛の為にそなわったそのしぐさ
しぐさは嘘をつきません。
無意識にしてしまうその癖はその人の人生を物語ります。
それは動物だけではなく人も同じなのかもしれません。

そのコリー犬と
小さな部屋で一泊してみました。
寂しいから私の傍にいましたが、くっつくことはありませんでした。
夜中に目が覚めると
私が動くたびにこちらを見ていました。
きっと熟睡はしていない様子です。

おねだりもしません。
手から餌も食べませんでした。
床において傍から離れるとこちらを見つめながら食べます。
どれだけストレスを感じながら生きているんだろう?
びっくりです。

数時間傍にいて感じたことは
過去に何があったのだろう?
なぜそうなってしまったのか?

でも、謎を残して私は帰りました。

数週間後
実家に顔を出すとその犬はもう居ませんでした。
「何処に行ったの?」と聞くと
「返した!」としか答えてくれません。

ほんの少しだけの出会いでしたが
その犬が私に残していった訴えは

なぜそうなったのか?

でした。
その答えは過去にしか無くて
本人しか感じられないこと…
その答えはその犬とともにどこかに消えてしまいました。

答えは見つけられなかったけど…
その犬と出会った意味がありました。

一緒にいたほんの少しだけの時間で
生きて行く中での
環境や境遇の大切さを学び受け取った気がしました。


cory.jpg今、何処で生きているのだろう?

今、その怯えた瞳で何を見ているのだろう?

何を感じて呼吸しているのだろう?


少ししか触れ合えなかったコリー犬
名前も知らない通りすがりの寂しい犬…
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プロフィール
HN:
ikokoro
性別:
女性
職業:
メンタルセラピスト
趣味:
心理・科学・CG・PC・DNA
自己紹介:
心に何か伝わると嬉しいな。
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ikokoro 心に何か伝わるメッセージを発信。 ikokoro_book 140文字以内1シーン物語も発信中。
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