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出来事から感じられる大切なメッセージを描いたオリジナル短編小説シリーズ『if... ~もしも~』『Why?』を不定期執筆中。現在Twitter ikokoro & ikokoro_bookを発信中。ミニ短編だよ。(^^;)140以内なの!
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parks.jpg近未来的な造りが印象的な
ショッピングセンターの吹き抜けの道を沢山の人が行きかっている。

左右には有名ブランドショップが並び
噴水や生い茂る植物が人を魅了する場所は
待ち合わせや目的の場所に行く為の通路にもなっている。

人々が行きかう姿を
その上の高い高い場所から見つめている存在がいる。
誰にも気付かれず
ただ何かを見つめている存在…

館内は楽しそうな音楽と
青空から舞い込んで来るそよ風が
行き交う人の髪をやさしく揺らしている。

そんな風の爽やかさに心を預けることなく
その何かは深く優しい眼差しで
ただ何かの目的のために歩く人の流れを見つめ続けた。

その存在は人を見ているのか?
(人そのものを)
それとも
その人の持つ、何かを感じ取っているのか?

次から次にやってくる人を
高い場所からただ見つめていた。


人には気付かれないはずのその姿を
ガラス越しから
見つめられているとも知らず…

その存在は突然
何かに気がついたようにゆっくりと舞い降りていった。
高い吹き抜けを…
重力も感じないままふわりと静かに降りてゆく
真綿が風に乗って漂うように
静かに

少年が、その姿を見つめていた。
少年は3階のレストスペースからガラス越しにその様子を見ていた。
そして、何なのか? 何が起きたのか? 気になっていた。

初めは何故あんな所に座っているのだろうか?気になっていた。
吹き抜け部分にむき出しのエレベーターの鉄骨部分に座っていたのだから…
その半透明の姿とちょっぴり光り輝いている透き通った肌が
何かのオブジェなのかとさえ感じたほどだった。
太陽の光の悪戯にしては、その影の無い姿は不思議すぎる光景だった。

ただ…

足をぶらつかせて
何かを探すように下を覗き込んでいる。
不思議に感じた少年は
近くにあったゆったりとした椅子に腰掛けその姿を見つめていた。

そして、その何かと同じように下をのぞいてみた。

沢山の人が行きかっている
週末、夏休みというシチュエーションで開催されるイベントめがけて
人がひっきりなしに行き交う。

下に見える誰もが同じように見えるのだが…

その何かは、違うものを探している様子だった。

何か?

それとも

誰か?

を見つけると
目で追い…


そして
降りて行った。
 
その一部始終を少年は見ていた。
その何かはある人の傍にゆっくり降りてゆくと
偶然なのか?
その人は立ち止まって周りをキョロキョロ見始める。
何かがゆっくりと手を肩にやさしく触れると…
気がついたように表情がパッと明るくなって
今度は元気な足取りで人の流れに消えていった。


そして…


心配そうに誰かを待っている人の傍に…
何かの手が肩に触れた瞬間に
その人は携帯電話を取り出して電話をかけ始めて
笑顔で話す姿を目撃した。

何かを思い出させる役目なのだろうか?

ベビーカーに乗っている子供の前に舞い降りたかと思えば
覗き込んで何やら目で語るように見つめる。
まるで親しい友達のように
挨拶しているようでもあった。
子供は目を見開き真上を凝視
そのまま黙って何かを見ている。
中には指さす子供もいる。

もちろん、まだ言葉を発せない子供の無言のリアクションに
周りの大人は誰も気付かない。

それが終われば
また数メートル上のエレベーターの鉄骨に戻って
空を見上げたり人の流れを目で追いながら
対象を見つけたら舞い降りている。

その光景と、
そこでの出来事を見ているうちに
少年は
人の記憶が突然蘇る瞬間や
何かがひらめく瞬間など
人に『直感』と言われるものは
唐突にやってくるものではなく
何かの力や、きっかけががあって
受け取っているのかもしれないと思い始めていた。

今こうしている自分の状態も
何かの力に助けられているのかも知れない…
そう感じた時
何となく肩に温かなものを感じた様な気が…


???はっ!と…
 

parks2.jpgさっきからガラス越しに見ているその何者かに目をやると
相変わらず下を覗き込んだまま足を揺らしている。

では…

僕がこの瞬間感じたものは何だろう?
 

もちろん振り返って自分の肩越しを見つめても
そんな不思議な存在など見つけられない。

ただ、なぜか感じるのは
同じような存在が一人ではなく…
それぞれ色々な役目があって活動している。
そんな確信に似たような想い。

これもただの『直感』だけど…



受け取れる人と受け取れない人
それは見える人と見えない人の違いなのだろうか?
それとも求めていればいつか受け取れるのか?
誰もが見える世界だけが存在しているのではなく
人には通常見えない世界が存在していることを認識している僕だからこそ受け取れるのか?

 

ただ、誰も教えてくれない世界にいる少年の探究心は
ここから始まった。
今、静かに見つめるその世界は…
人間と、見えない世界が共存している。
まさにここ
週末の昼下がりのショッピングモールで…

 

突然、その何かは急降下して降りていった。
少年はすごく気になってエスカレーターで地上階へ降りていった。
その何かの姿は遠くから見ていると大きさがわからなかったが
人の1.5倍ほどの高さがあるように感じた。
それは、ほんの少しだけ浮いているからなのかもしれない。
それでも大きく感じられた。

独自の光を持っているからなのか?

空間を持っているからなのか?

 
ある女性の傍に行くと、手を肩に触れるのではなく
そのまま何かを感じ取っているようだった。
何かを待つかのように数分女性とともに寄り添っていた。
 

少年はその様子を遠くの柱の影から見つめていた。
なぜこの女性を選んだのだろう?
何か他の人と違うのだろうか?
ショッピングに来た普通の女性の一人にしか見えない
しかも楽しげでもあった。
 

その時だった。
女性の携帯電話が鳴った。
 

その女性は不思議そうに携帯の画面を見つめて電話に出た。
しばらく黙ったまま電話を耳に当てていたが
瞬間的に放心状態になった。
それは遠くから見ていても感じられた。
女性の表情や眼差し
そして手から滑り落ちる携帯
携帯は床に落ちて…
 

何があったのだろう?
 

僕は…
心配でとっさに駆け寄り
気がつけばその携帯を拾い
女性にそっと差し出していた。
 

女性の瞳からは大きな涙が零れ落ちて
まさに放心状態だった。
驚いたのはそのすぐ後だった。
傍にいた何者かは彼女の傍で見守り
その何者かの仲間が次々にどこからか舞い降りて来た。
気がつけば
彼女と僕の周りには普通の人には見えない
存在者達が取り囲んで見守っていた。
 

彼女は急に我に帰ったのか?
僕から携帯をゆっくりと受け取ると
「すみません。緊急で… 私… 帰らなきゃ。ありがとうございます」
そう言うと彼女は小走りでこの賑やかなショッピングモールから駅の方へかけ出した。
僕よりも彼女の傍にいた存在は一緒に消えていった。
その他の存在達も役目が終えたのか
それぞれゆっくりと舞い上がってどこかへ消えてゆく
 

しかし最後の存在はいつまでも空を見上げたまま舞い上がらない
すると…
何かに気がついたのか?
次の瞬間
ゆっくりと振り返り僕を見つめた。
目と目が合った
その瞬間
何となくだけど、僕はこの存在を知っていると感じた。
心の中の奥底から安心感と信頼感で繋がっているのを感じていた。

 
その存在感はまるで僕自身の一部のように…

その何者かは
僕を親しげな眼差しで見つめたまま
静かに静かに舞い上がり


空の青に消えていった。

つづく・・・
 

***********



parks3.jpg
日々の出来事のなかで
誰にも寂しさや孤独を感じる瞬間がある。
でも…
本当は一人なんかじゃない
目には見えない存在が
いつも傍で見守って
あなたが気付いてくれるのを待っているのかもしれない。

みんな一人なんかじゃない

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プロフィール
HN:
ikokoro
性別:
女性
職業:
メンタルセラピスト
趣味:
心理・科学・CG・PC・DNA
自己紹介:
心に何か伝わると嬉しいな。
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ikokoro 心に何か伝わるメッセージを発信。 ikokoro_book 140文字以内1シーン物語も発信中。
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