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人は1日24時間という時を手にしている。大切な24時間だ。
そのうちの4分の1を眠りの世界で過ごしている人が大半といってもいい…
中にはほんの少しだけしか眠らない人もいて
眠っている時の自分を知らない人もいる。
そんな眠りの世界
ほんの少しだけ記憶に残っている場所
それが『夢』
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少年は夢をみていた。
空を飛びまわり自由を感じている。
風を感じ
スピード感もある。
そこに無いのは恐怖感
ただ、そうしたいと思うだけでコントロールできる
意識が方向やスピードや場所を意図している世界
少年は最高の自由を感じていた
まるで恐れる物などないかのように
縛られた価値観やルールなどなかった。
しかし
正しい道徳観だけは持っていた。
道徳とはなにか?
それは言葉では伝えられない
ただ 全て仲間であり
全て一体であり
全てが一つと感じる部分だった。
青空の中
草原を走りぬけ大空の雲を潜り抜けて
駆け巡る
ふと何かを感じる
不穏な何かを察するのか?
それとも何かに気付くのか?
好奇心や探究心があるように
導かれるまま引き寄せられる。
遠くで黒い煙が立ち上っている
不気味な叫び声と
苦しみや悲しみを感じ取りながら傍へかけてゆく
そこは何もない山奥…
酷い脱線列車事故がおきていた。
1両目から3両目までは線路からはみ出して横になぎ倒されたまま
残りの3両ほどがかろうじて線路に乗ったままだった。
無事な乗客は逃げ惑い
線路脇で立ち尽くす者もいる
夢の中で少年は助けようとする
しかし怪我人に触れる事はできなかった。
もちろん生きている人も。。。
それだけではなかった。
息絶えて動かなくなった人の横に
立っているもう一人の本人
半透明に近いその姿は呆然と立ち尽くす姿
そう
死んだことを認められないまま
傍に立ち尽くしているその本人だった。
その姿を少年は見つめていた。
何かできないかと想っても
わからなかった。
その時だった。
『何やってるんだ!手伝ってくれ!」
僕と同じような存在が沢山駆けつけてきた。
疑問も矛盾も感じないまま
突然の死を受け入れられないで立ち尽くす人達へ
声をかけていた。
『帰る場所へ行こう!』
と声をかけるものや
『家に帰るわよ!』と声をかけているもの
『来た場所へ戻る時間だよ!』
『仲間が待っているよ!』と優しく囁きかける者もいた。
その言葉で
安心して本来の自分自身へ戻って行くかのように
笑みを浮かべて消えていった。
その時だった。
自分の死体の傍でたたずむおばあさんと目が合ってしまった。
傍に駆け寄り
僕は心に浮かぶまま言葉をかけた。
『帰る時間のようですよ』
そう
その言葉は全てが終わりではなく
これからを意味するものだった。
そして心で想うだけだった。
音になっていたか?どうかは定かではない。
何かを受け入れたかのようにおばあさんは微笑んだ
全てを察したのか?
それとも全てと言われる記憶が蘇ったのか?
僕はその全ての意味を知っていた。
この行為や帰る場所のことを…
そして自分が今していることも初めてでは無い事を…
僕は全てを感じていた。
生きる意味や存在の大切さを
そんな自分の一面も一瞬で理解し感じつつ
おばあさんの姿は言葉と共に
半透明の姿の輪郭からまるで心が解け合うように輝き始め
まばゆい光に包まれて瞬間的に消えていった。
目がくらむような光…
まばゆい光…
そのまばゆい光に一瞬めがくらんで
頭が真っ白になった。
少年は目を覚ました。
窓から朝日の光が差し込んで少年を包んでいた。
『あっ!夢か!!』
まぶしすぎてまだ視界がはっきりしないほどだった。
時計を見るとお昼過ぎだった。
あの自由な飛行は現実ではありえなかった。
体は重く 関わりや 押し付けられたルールで
自由を感じられない。
そんな感覚も実感しながら…
現実を感じたくてついつい
テレビのスイッチを入れる…と…
緊急速報ニュースが流れている
「昨夜 山間部で大きな列車事故がありました。怪我人を…」
テレビで流れているヘリからの映像は
夢で見たあの列車事故だった。
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偶然見た夢
偶然覚えている夢
偶然?
それとも必然
重なり合った夢の記憶は
誰のものでもなく
貴方だけのメッセージなのかもしれない。
夢と現実
どちらが真実なのか?
本当はどちらも真実なのかもしれない
そして夢の世界は
どこか別の場所で意味のあるものとして
存在しているのかもしれない。